ASP、エイベックスからメジャーデビュー アンバランスなキャリアが生み出す熱くひたむきな“パンク精神”
ASPがエイベックスからのメジャーデビューを発表した。8月31日のデビュー直前には、日比谷公園大音楽堂でワンマンライブ『ACOUSTiC SAD ORCHESTRA TOUR FiNAL - 一触即発 - CRiTiCAL SiTUATiONS』を開催。2021年3月に結成されたASPは、実に1年半でメジャーデビューへと辿り着いたということだ。
このことは、5月23日にSpotify O-WESTで開催の『ACOUSTiC SAD ORCHESTRA TOUR』アンコールで、ならず者(ASPファンの呼称)たちにサプライズ発表された。音楽事務所WACK代表の渡辺淳之介が真っ先にマイクを振ったユメカ・ナウカナ?にとっては、前身グループ CARRY LOOSEを含め、2度の解散を経た悲願のメジャーとなる。ただ、他のメンバー7人にはその嬉しさの度合い(現実味のなさと言った方がいいのかもしれない)に差があるのは明らかだった。それもそのはず。ユメカとナ前ナ以、モグ・ライアンは結成からのオリジナルメンバーだが、双子姉妹のマチルダー・ツインズとウォンカー・ツインズは昨年11月に、チッチチチーチーチーとリオンタウンに至っては今年4月に加入し、今回のツアー初日の5月7日、広島公演より参加したばかり。渡辺から「甘汁を啜ってきた」とからかわれるツインズもキャリアとしてはニアリーイコールだろう。
エイベックス所属のWACKグループとしては、BiSH、EMPiRE、豆柴の大群に続く4組目に。チッチチチーチーチーとBiSHのセントチヒロ・チッチをその紛らわしい名前から間違えるというコメディタッチのインタビュー音声に、2016年にBiSHがエイベックスからのメジャーデビューを発表した際の手持ち看板パロディと、渡辺が触れているようにBiSHを擦りに擦った発表の仕方でもある。