AKB48グループ、坂道シリーズの未来にも影響? 時代と共に変化する、女性アイドルによるSNSとの付き合い方

SNSにおける騒動から学べること

 たとえばAKB48グループは、メンバーとファンのコミュニケーションツールは、アメーバブログ→Google+→755→Twitter/Instagram/TikTokへと変遷。そういったツールの選択肢の拡大によって、メンバー、ファン、それぞれの気持ちが共有されやすくなっていった。

 指原莉乃は書籍『涙は句読点〜普通の女の子たちが国民的アイドルになるまで〜AKB48公式10年史』(2016年/日刊スポーツ社)のなかで、ファンによる「私は渡辺麻友の努力の仕方が好きだから、麻友ちゃんを応援しているんだ」というTwitterのつぶやきを気に入ったと言い、「そういう応援もあるんだと知らされました。努力の仕方で、推しメンを決める。SNSで情報が多く流れるからこそ、努力の形も見えてくる。麻友は絶対に恋愛スキャンダルは起こさない努力。私や(松井)珠理奈ならグループを引っ張る努力。横山由依なら自主練習をする努力」と、SNSを通じて気づきがあったと口にしている。

 ただ一方で指原は、交友関係、家族などの個人情報が漏れるといったSNSの危険性も指摘。まさに指原も、そういったスキャンダルの渦中にいたひとりである。ほかにもメンバーが仕事用とプライベート用のアカウントを間違え、その投稿内容がトラブルを引き起こしたことも少なくない。乗っ取り被害もある。最近では乃木坂46の5期生・中西アルノ、岡本姫奈が、過去のSNS投稿を原因に活動を自粛するに至った。

 これは各グループの今後の重大な課題に結びつく。物心がついたときからSNSが身近にあったメンバーがこれからさらに増えることで、同様のケースは出てくるだろう。そのためには運営が、“過去”と“SNSの取り扱い”についての基本方針をあらためて示すべきではないだろうか。そこを濁していくと、メンバー、ファン、双方が傷ついてしまう。そういった点も含めて、各グループがSNSとどのように付き合っていくのか注視していきたい。

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