Kis-My-Ft2メンバー分析 第7回:二階堂高嗣、ライブ演出も担うひたむきな姿勢 内に秘めたグループへの熱い想い

 なんといっても、メンバーのラジオを聴きながら美味い酒が飲める男、〈メンバー想いのくせに〉と歌詞にされる男、それが二階堂だ。ツンとした態度をとることも少なくないが、メンバー愛は隠せていない。2021年には、玉森裕太が出演したドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)をファンと同等かそれ以上に楽しみ、『Kis-My-Ft2のオールナイトニッポンPremium』(ニッポン放送)内の特設コーナーにて、同作の感想や見どころを語り尽くしていたほど。

 メンバー全員が「ファンレターへの返事」をテーマに手紙を書き、それをもとに作詞した「Re:」という楽曲がある。手紙のなかで二階堂は、ファンのみならずメンバーにも想いを綴っていた。その言葉選びの優しさと素直さに、照れ隠しした素顔が見える。ファンには、対メンバー以上にあまのじゃくだが、ファンの喜ぶ顔を望まない人が、ライブやパフォーマンス、バラエティに尽力できるはずがない。多くは語らずとも、ファンと二階堂は彼らなりの距離感で、通じ合っているように見える。

 実生活では、姉を持つ末っ子。グループにおいても、横尾や藤ヶ谷太輔に対してはときどき甘えん坊な一面をのぞかせ、口調や語尾に弟っぽさを感じさせる。メンバーに負けじと奮闘中の『プレバト!!』(TBS系)でも、好成績を残した際には司会の浜田雅功に「浜ちゃん!」と抱きつくことがあり、それが許される人懐っこさの持ち主だ。そして、かわいがられてきたからこそ後輩をかわいがる。Travis Japanから「にぃに」と慕われる、頼れる兄貴だ。

 バラエティ志向が高い二階堂。現在の活躍ぶりを見れば、着実に夢を実現させていることが分かる。身体を張ることも厭わないが、コメント力も年々、磨かれてきた。多趣味であることも含め、二階堂らしさが活かせる場所でのさらなる活躍を期待したい。

 10歳でジャニーズ事務所に入所し、やんちゃな少年期も、尖った思春期も、ひねくれてしまいそうになったときも、二階堂の人生のほとんどはジャニーズとともにあり、約半分はKis-My-Ft2とともにあった。自らを「王道ではない」としながらも、ジャニー喜多川のイズム、そこで学んだ中居の姿勢をそばで見て、吸収してきた二階堂。この先にどんなKis-My-Ft2を描き、どんな景色を見せてくれるだろうか。

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