FOMAREが示したこれまでの道のりと力強い決意表明 地元 群馬で迎えた初のホール公演

 「コロナ禍に入ってから、この歌詞で正しいのかなとか、このメロディでいいのかとか、考えるようになっちゃったんです。でも最近はそういうことを考える方が馬鹿馬鹿しいなと思って。これからはもっと衝動的に歌っていきます!」と語ると、再び3人編成になったFOMAREは「君と夜明け」「悲しいハッピーエンド」を紡いでいく。「悲しいハッピーエンド」ではクールな歌声とベースの低音がダークな雰囲気を纏い、〈ねぇ僕達は/幸せだったじゃないか〉とノスタルジックに歌う。「このバンドが誰かに似てるとか、もう誰にも言わせない!」という、この日ホールに辿り着くまでに歩んできた彼らの道のりが決して平穏なものではなかったことを思わせる言葉から続くのは、その決意が表れるように力の込もった「stay with me」。一息つくように余裕のあるリズムで奏でられた「夕暮れ」、勢いよく駆け抜けるような「秋の夜」とバラエティ豊かな楽曲を続けながら、ライブはラストスパートに向かう。

 「みんなが躓いたときに支えになるようなバンドになれたら」と話したのちに披露された「タバコ」では、〈僕の声は聞こえているだろ?聞いてるからいまここにいるんだろ?〉とオーディエンスに伝えるように力強く歌う。そして、この日のライブタイトルでもある「HOME」へ。〈照れて言いづらい事だけど/ありがとうと〉という歌詞は、まさにこのときの彼らの思いそのものだろう。そしてこの先の道のりを明るく照らすような「愛する人」へ。「いつか一緒に歌おうぜ!」と呼びかけながら〈永遠を歩いて行く〉〈かけがえのないずっと〉と、カマタとオグラのコーラスとともに温かく歌い上げ、一体感を生み出した。

 アンコールでは、群馬を走る思い出深い電車でのことを歌ったという「かぼちゃ列車」を披露。彼らのこれまでの軌跡と、その末に辿り着いた現在の魅力、そしてこれからの意気込みが詰まった一夜となった。

■セットリスト
『高崎芸術劇場単独公演 FOMARE pre“HOME”』
1. Lani
2. Continue
3. FROZEN
4. 夢から覚めても
5. 新しい歌
6. 5cm
7. Can’t help myself
8. Grey
9. 長い髪 - From THE FIRST TAKE
10. 赤と青
11. 雪あかり
12. 雨の日も風の日も
13. 君と夜明け
14. 悲しいハッピーエンド
15. stay with me
16. 夕暮れ
17. 秋の夜
18. タバコ
19. HOME
20. 愛する人
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かぼちゃ列車

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