BTS JIMIN、ドラマ『私たちのブルース』でOST初参加も話題 3つのポイントから考える歌の魅力

 BTSのJIMINが、ドラマ『私たちのブルース』(tvN)のOSTを歌うことが発表された。イ・ビョンホン(『イカゲーム』)、シン・ミナ(『海街チャチャチャ』)、チャ・スンウォン(『シンクホール』)、イ・ジョンウン(『知ってるワイフ』)……など、これまで数々の人気作品に出演してきた豪華キャストたちの共演で注目を集めている本作。そして、JIMINがドラマOSTに参加するのは今回が初ということもあり、4月9日よりスタートするドラマと共に大きな反響を呼びそうだ。

 JIMINの歌の魅力を語る上で、注目すべきポイントは大きく分けて3つある。1つ目は、声そのものの素材の良さ。フワッと浮遊するほど軽やかで透明感のある高音から、ドキッとさせられる吐息混じりのハスキーボイス、そして胸を鷲掴みにされそうになる叩きつけるような力強い声……と、楽曲に合わせてその歌声は自在に变化する。

 地声はむしろ落ち着きのあるトーンにも関わらず、高音パートは女性が歌っているのかと聴き紛うほどだ。とはいえ、男性的なザラつきのようなテクスチャを感じられるのが、JIMINの歌声が持つ唯一無二感。息づかいも実に巧みで、新しい曲を発表するたびに新たな歌声を発見できるといっても過言ではない。また、ライブならではの躍動感溢れるこぶしの効いた声は、今この瞬間だけの結晶のようにも思えてくる。

 そんな一度聴いたら忘れられないJIMINの歌声に惚れ込んでいるのは、ARMY(ファン)だけではない。かつて、高いプロデュース能力を持つメンバーのSUGAが「個人的にJIMINの声が好みです。だからいつもJIMINを見ると、僕はボーカルが得意じゃないけど、彼に音の出し方とかたくさんアドバイスをしたと思います」と語っていたほどだ。

 2つ目は、JIMINの持つ表現力。彼はボーカリストでありながら、ダンスパフォーマンスにおいても定評がある。JIMINは釜山芸術高校の舞踏科で初の主席入学を果たし、在学中も学年初の中国短期研修プログラム奨学生に抜擢されるなど、早期からその才能を開花させてきた。韓国舞踊、現代舞踊、バレエなど、全ての授業に参加し、その表現の幅を広げてきたそう。

 そうして培われた表現力は、ときに情熱的でダイナミックに。ときに情緒的でエモーショナルに。声の抑揚、顔の表情、思わせぶりな視線……と、歌唱場面でも実感することができる。JIMINは歌うように踊り、そして踊るように歌うのだ。喉から絞り出すようなエッジボイスもJIMINの歌唱の大きな特徴。ただ上手いというわけではなく、まるでその楽曲が持つ物語を歌とダンスで構成された舞台を見ているかのような気分になる。

 そして3つ目は、成長し続けるストイックさ。今年3月10日、12日、13日と開催された『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE – SEOUL』において、JIMINは新型コロナウイルス感染症と急性虫垂炎での入院を経て、いわば「病み上がり」の状態だったはずだった。にも関わらず、その歌い上げる姿は復帰したばかりという印象はなく、むしろ進化を感じずにはいられなかった。

 すべて7人全員がステージに立つ過酷なセットリスト。激しいダンスパフォーマンスをしながらの歌唱となれば、相当なスタミナが必要であることは明らか。ステージでもMCのたびに、メンバーの弾む息をマイクがとらえるほど。そんな状況においても、JIMINの歌声は安定感をさらに高めた印象を多くのARMYが感じ取った。入念な準備の成果を披露しつつ、その余裕さえ感じる表情に、約2年半ぶりとなる韓国での対面コンサートを心から楽しんでいるのが伝わってくるようだった。

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