映画『ウエスト・サイド・ストーリー』劇中曲がバイラルチャート好調 “多様性と愛”を象徴する不朽の名曲の聴きどころ

 また、4位にランクインしている「America」も、「Tonight」と同様に過去の『ウエスト・サイド・ストーリー』から人気の高い楽曲のひとつ。「America」は「Tonight」から打って変わって、軽快なダンスナンバーだ。ラテン風で陽気なこの楽曲は、プエルトリコ系移民グループ「シャークス」のメンバーが、まさに“るつぼ”のように多様なバックグランドを持った人々が集うアメリカをたたえた楽曲で、故郷プエルトリコを懐かしみながらも、アメリカでの生活に誇りを見出していく力強い一曲である。『ウエスト・サイド・ストーリー』が投げかける「異なる立場の者は、手を取り合うことができるのか?」というテーマの肯定的側面を見せてくれるのが「America」である。

「America」

 ミュージカルの最高峰『ウエスト・サイド・ストーリー』には、今回紹介した「Tonight」と「America」以外にもたくさんの名曲が登場する。愛聴盤を何度も聴き返すように、何度も劇場に足を運びたくなるような魅力が詰まった作品だ。ぜひ劇場の大きなスクリーンの大音響で臨場感あふれる『ウエスト・サイド・ストーリー』を体験してほしい。

関連記事