日向坂46、大躍進遂げたメンバーは誰? 加藤史帆、金村美玖、齊藤京子ら個々人が輝いた2021年

 3年連続で『NHK紅白歌合戦』への出場が決定するなど、アイドル界のトップランナーとして2021年を駆け抜けた3年目の日向坂46。今やテレビや雑誌などで見ない日がないほど全メンバーが活躍した1年だが、特に飛躍/活躍したメンバーをピックアップして紹介していきたい。

日向坂46『君しか勝たん』TYPE-A

 2021年の日向坂46はシングル表題曲のセンターが代わった変化の年。デビューからセンターを務めてきた小坂菜緒に代わり、満を持して5thシングル曲「君しか勝たん」センターに就任したのが加藤史帆だ。アイドルとしての音楽活動のほか、バラエティへの出演、モデルとしても活躍するなど、日向坂46のアイコンと呼べる人気と実力を兼ね備えている。加藤の明るいキャラクターと艶のある歌声が、日向坂46らしい「君しか勝たん」の曲調にハマっている。また、見せ方のバリエーションという意味では、新センターになったことがグループの進化にも繋がったと言える。

日向坂46 『君しか勝たん』

 改名前のけやき坂46時代に「ハッピーオーラ」でセンターを務めた時はプレッシャーに押しつぶされ泣いた加藤だが、今は『レコメン!』(文化放送)のレギュラーや「CanCam」の専属モデルなど、背負うものと自信が付いただけに、日向坂46になって初のセンターを堂々と楽しむ姿に成長を感じた。また、バラエティに多数出演した中でも『ラヴィット!』(TBS系)で初めて期間限定レギュラーを務め、その天真爛漫なキャラが「日本でいちばん明るい朝番組」と謳う番組コンセプトを体現。新番組の注目を集めることに貢献した。「かとし」の愛称が全国区となり、加藤が活躍した後も高本彩花や松田好花と日向坂46メンバーのレギュラーが続き、それぞれが全国的な愛されキャラとなっていった。今年最後を締める『紅白』で「君しか勝たん」が選曲されたことは、加藤が日向坂46の2021年の顔だったことを示しているようにも思える。

日向坂46『ってか』

 6thシングル曲「ってか」でセンターに抜擢されたのが金村美玖。小坂が体調不良で今年6月から休業となり、そのポジションを担うという意味でも同い年の金村がセンターに就いたことは、ある意味革命とも呼べる、日向坂46の新時代を感じさせた出来事だった。以前は空回りすることもあったが、今やその責任感と、3列目から努力して1列目になった自信が、加速度的に彼女を成長させた。埼玉出身の丹生明里、渡邉美穂との埼玉3人組ことカラーチャートとしても活躍し、今年1月14日放送の『プレバト!』(MBS・TBS系)ではスプレーアートで芸術の才能を開花。8月にはジェニーハイの「夏嵐」MVの主演に抜擢され、透明感と儚さを感じさせる堂々たる表情とダンスを見せる。そんなソロとしても主役級の輝きを持っていることを実証してから、日向坂46のセンターになる流れにも説得力とドラマがあった。今後、小坂が復帰した後、同い年コンビとして切磋琢磨していく未来が楽しみでしかたがない。

 そして今年は、齊藤京子が覚醒した1年でもあった。夢の1つであった1st写真集『とっておきの恋人』が1月に発売され、本人もターニングポイントと語るヒコロヒーとの冠番組『キョコロヒー』(テレビ朝日)がスタート。番組ではありのままの自分を出しており、齊藤京子という唯一無二のキャラクターが世間に広まるきっかけとなった。

 “日向坂46の歌姫”としても『MTV LIVE MATCH』にて緑黄色社会と「想い人」をコラボ。それをきっかけに歌を自分の武器にしたいとブログに決意を綴り、『MTV VMAJ 2021』でも柊キライ「ラブカ?」を歌いこなし視聴者を驚かせた。さらに『日向坂46 冬の大ユニット祭り”X'masスペシャル”』ではBoA「メリクリ」を感動的な歌声でカバーするなど、これまで低音が武器だった齊藤が高音を使いこなすようになり、アーティストとしても新境地に到達した。『キョコロヒー』に関しては、自分の立ち位置が分かったとラジオで語っていたが、それは歌についても同じで、今後は一人のボーカリストとしてより広い世界で活躍することに期待したい。

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