大橋ちっぽけ、「常緑」スマッシュヒットへの喜びと本音 「自分の一面だけが広がっていくような感覚がある」
今はすごくわかりやすいものが求められている時代
ーー何かに偏るわけではなく、バランスよく曲に反映していくということですね。一方で、大橋さんのアルバムを聴くと、何かと戦っているようなヒリヒリした雰囲気も感じます。曲作りにおいて、日常的に楽しく作れる人もいれば、苦しみながら生み出すタイプがいると思うのですが、大橋さんはどちらでしょうか。
大橋：ライフワークとして曲作りをするタイプでは絶対にないですね。それに音楽好きとしても、割と興味のベクトルは限られている感じもしていて。曲作りに対しては、戦っている感覚というか、苦しみを伴うことが多いとは思います。でも、これまで楽しく、自分らしく曲は作れてきたし、その結果の一つが今広がりを見せている。今後自分がどういうスタイルで曲を作っていくのかはわからないですが、とりあえず今までやってきたことが実を結んでくれたので、これからも楽しく曲作りをしていきたいです。
ーー3年前のインタビューでは「日本のポピュラーミュージックの中心に届くような音楽を作りたい」と話していました。当時と比べてシーンも変化していますが、大橋さんは今の日本のポップミュージックをどのように捉えていますか？
大橋：僕が語るのもおこがましいですが、単純に好きだなと思える音楽がすごく増えた気がします。例えば、YOASOBIさんの音楽は、国民的に受け入れられたボカロ世代の音楽というか。そういう音楽を聴く機会が増えたことで、僕自身の中のボカロ愛が呼び起こされたり、ルーツを再確認できたりする。そういうシーンの変化を感じる中で、そこに僕も近づいて行けているような感覚もあって。それは自分の曲が流行る、流行らないではなくて、日本のポップミュージックと僕の好みの音楽の方向性のチューニングが合ってきたような気がします。それに、今はすごくわかりやすいものが求められている時代なのかなと。僕自身、特に10代のリスナーが急に増えているタイミングだから思うのかもしれませんが、歌詞にしても変に難しい言葉を使うのではなく、シンプルに良いものをストレートな表現で出すことが、一番人の心に寄り添うことができるのではないかと感じています。
大橋：作品については、とりわけ何か決まっているわけではなく、でも曲作りはボチボチ続けている感じです。まだあまり進んではいないですが、「常緑」をあまり気負わずに、マイペースでやっていけたらと思っています。
ライブは初のワンマンになるのですが、バンド形式で開催します。今まではずっとベースだけ同期で音を出していたのですが、今回は雨のパレードに参加していた是永亮祐さんを迎えて、ようやくフルバンドでステージに立てます。そういう意味では、より生々しいサウンドを聴いていただけると思いますね。ソロパートをやるかも悩むんですけど、今の自分の気持ちとしてはひたすらバンドセットをやりたいなと（笑）。それにバンドメンバーの世代も若いので、一緒に悩んだり、同じ視点で意見をだし合えて、すごく刺激を受けるし、単純に楽しいんですよね。これまでやってきたことの集大成的な内容でありつつ、今の自分のモードや今後の方向性もきちんと提示できるようなライブにできればと思います。
■リリース
ミニアルバム『you』
発売中
￥2,530（税込）
＜収録曲＞
１．常緑
２．23
３．By Your Side
４．だれも知らない
５．沈黙の少年
６．ペトリコール
７．Hard to Tell
■ワンマンライブ
「(don’t) look at me」
・東京公演
日程：12月3日（金）
会場：O-nest
時間：18時開場／19時開演
チケット：前売￥3,000＋1ドリンク／当日￥3,500＋1ドリンク
チケット販売
一般発売：10/30(土) 10:00—
販売URL：https://eplus.jp/chippoke/
問い合わせ：O-nest 03-3462-4420 / nest@shibuya-o.com
・大阪公演
日程：12月11日（土）
会場：LIVE SQUARE 2nd LINE
時間：17:30時開場 / 18:00開演
チケット：前売￥3,000＋1ドリンク / 当日￥3,500＋1ドリンク
チケット販売
一般発売：10月30日（土） 10:00—
販売URL：https://eplus.jp/chippoke/
問い合わせ：LIVE SQUARE 2nd LINE / 06-6453-1985
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