『MAMA』が“特別なステージ”であり続ける理由 記者懇談会から占う2021年の模様

世界中のファンたちからの投票を100%反映させる「2つの賞」

 『MAMA』はファンにとっても特別な場所だ。それはファン投票を反映して決定される、「Worldwide Fans' Choice TOP10」と「ワールドワイド・アイコン・オブ・ザ・イヤー」という2つの賞が設定されているからだ。特に今年からは、「ファン投票100%で決定される賞として審査基準を変更し、グローバルファンの声をリアルに反映する」という。

 また、今年は世界中に広がるK-POPファンの声を幅広く聞くために、世界167カ国でサービスを行っているApple Musicとパートナーシップを結び、Apple Musicからストリーミング再生をすることで「Worldwide Fan’s Choice TOP 10」に投票できる仕組みを作った。

 Apple Musicグローバルクリエイティブディレクター ゼイン・ロウは、「167カ国の利用者がいるApple Musicで、世界中のファンたちがK-POPの発展をお祝いし、好きなアーティストへ投票できる機会を提供することができ嬉しく思う」と語り、「Apple Musicのストリーミングデータを審査基準に導入し、グローバルミュージックアワードショーとして『MAMA』の影響力はより拡大していくと考えている」と、コメントした。

ゼイン・ロウ

 ファン参加型による賞の設定は、「自分たちが大好きなアーティストに貢献できる」というファンの心理を大きくついてくるだろう。SNSでのファン投票はすでに始まっているが、実際のところそれぞれのファンダムで投票を促す行動なども見られている。「自分たちの力で賞を!」というファンのパワーは計り知れない。また、世界的なネットワークを持つApple Musicによるストリーミング投票は、ストリーミング再生するだけで簡単に参加できるというのも大きい。

 ファンの自主的な行動でアーティストに貢献できるかもしれないということは、ファンとアーティストの絆を深めることにもなる。国境に関係なくファンが賞に参加できる形は、『MAMA』を盛り上げていく要素になるだろう。

 懇親会の中では、『MAMA』がK-POPが一番盛り上がりを見せているであろう、アメリカで近日開催されるという発表もあった。アジア以外の国で開催されるのは初めてのことだが、グローバル音楽市場No.1であるアメリカで開催することにより、「K-POPがマイナーなジャンルではなく全世界がともに楽しめるジャンルとして認められるような影響力を拡大するとともに、もう一度飛躍したい」とキム・ヒョンスは語る。

 また、CJ ENM コンベンション事業局 局長 キム・ドンヒョンは、『MAMA』が今まで韓国のみならず海外で開催されてきたことについて、「今まで海外で進行しながら感じたのは、韓国から番組としてグローバルに進出することと、イベントや番組自体が現地に行って直接ファンたちと会うことは、その影響力が大きく違うということだ」と言い、続けて「K-POPのグローバル化に対して、私達『MAMA』もグローバルに直接進出して道を共に歩んだことが、他の授賞式と差別化される最も重要なポイント」だと語った。

 韓国を飛び出して海外でK-POPの授賞式を行うという、画期的なスタイルを打ち出してきた『MAMA』だが、懇談会の中で流れた、新旧のアーティストたちが『MAMA』について語る映像では、BTSやTWICE、BIGBANGなど、賞を受賞したアーティストたちが涙を流しながら喜ぶ姿を見せていた。その姿は、『MAMA』の舞台に立ち、賞を受け取ることが、彼らにとって特別なものだということを改めて感じさせてくれた。

エド・シーラン

 今年も『MAMA』では特別なステージが用意されている。すでに発表されているものの中でも、Wanna Oneの再結成ステージには日本のファンからも注目が集まるだろう。また、K-POPを導く4世代の代表メンバーたちのコラボステージも準備されているという。また、イギリスを代表するポップスター、エド・シーランのパフォーマンスにも期待したい。

 K-POPアーティストたちが「夢の舞台」だと語る『MAMA』。今年もより一層パワーアップしたステージを見せてくれるだろう。今後の出演者の発表が待たれるところだ。

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