WEBER、自分と向き合ったからこそ成し遂げられた進化 コロナ禍を経た4人の新境地に迫る

WEBER、自分と向き合い成し遂げた進化

 4人組ダンス&ボーカルグループ WEBERが10月27日にメジャー2ndアルバム『evolution』をリリースする。アルバムリリースは2019年6月の『deception』以来、2年4カ月ぶり。その間に世の中は大きく変わり、コロナ禍によって新しい生活様式を余儀なくされた。それはアーティストの活動も同じである。激動の時を経て、WEBERの4人は今何を考え、何をやろうとしているのか。その答えが、アルバム『evolution』の中にあると4人は話す。コロナ禍での葛藤を振り返りながら、『evolution』が指し示す進化/変化や、楽曲に込められた思いを探った。(榑林史章)

変わらず好きでいてもらうための変化

ーー今作『evolution』は“変化”をテーマに制作したとのことですが、きっと皆さん自身もコロナ禍を経てすごく変化をしたのだろうと思います。いかがですか。

Taka.:WEBERとしてはすごく変化したと思いますけど、僕個人では全然してないです(笑)。それに変化というテーマの裏には、“変わらないことの良さ”も含まれていて、変わらないものの良さを守っていくためには、変わっていくことも必要だという気持ちが元にあるんです。きっと世の中には、僕みたいにコロナ禍で何もできなかった人もいれば、どんどん時代に対応していった人もいて。その中でWEBERとして何を掲げていくかを考えて「Keep It a Buck」を配信リリースしたんですけど、その中で歌っていることが、『evolution』というアルバムでも大きなテーマになっています。

ーー「Keep It a Buck」はゴリゴリのダンスチューンで、WEBERの進化を象徴する曲だと思いました。

Taka.:ありがとうございます。「Keep It a Buck」は今までとは違ったテイストの楽曲で、以前は他のダンス&ボーカルグループとは少し変わったことをやろうという意識だったんですけど、「やっぱりまずはダンス&ボーカルという同じ土台でやっていこうよ」という話になったんです。それで生まれたのが「Keep It a Buck」です。

WEBER 「Keep It a Buck」 (Dance Ver.)

ーーその変化を経て、アルバム『evolution』が生まれたと。

Taka.:はい。『evolution』は、タイトル通りあからさまな変化を見せながら、ライブのセットリストを想定して構成しています。ライブでやったら楽しい曲、ライブで見て欲しい曲など、ファンの「こういう曲がいい」という想いに応えながら、結構盛り盛りに詰め込みました。ファンと同じ目線で、「どの曲が好きですか?」と問いかけているようなアルバムになったと思います。その上で今までWEBERを好きだった人が変わらず好きでいてくれたら、僕たちが進んで行こうとしている方向は間違っていないと言えるんじゃないかと。というのも、コロナ禍で何をどう感じたかは、作品で返していくのがアーティストの本望だと思うからです。これを聴いて「コロナの時にWEBERがいてくれてよかった」とか、「またWEBERのライブを観に行きたい」と思うきっかけの1つになってくれればすごく嬉しいですね。

ーーHayatoさんは、前作からの期間でどんなところが変わりましたか?

Hayato:正直ライブができなかった期間は、メンタル的にめちゃくちゃへこみました。どうしたらいいか分からなくて、マイナスに考えてしまうことが多かったです。そんな中で僕としても「Keep It a Buck」を配信リリースしたことが1つ大きな転機になりました。気持ちが落ち込んだからといって決して悪いことばかり起きるわけではなく、進化するためにはマイナスの部分も絶対に必要なので。一度へこんだ経験をしてより強くなれたからこそ、できた作品だと思います。もしもライブができない期間がなかったら、きっと以前のまま何の変化もなくズルズルと進んで、その先にはグループとしてもっと最悪のケースが待っていたかもしれない。そうなる前に一度立ち止まって、WEBERとしてもっと成長するための話し合いができたことは大きかったです。4人の結束力も高まったので。

ーーコロナ禍は、自分たちが変わるきっかけをくれた期間だったと。

Hayato:はい。以前の僕らも本気だったしすごく熱量があって、その頃に出した曲も良かったと改めて思えました。

ーーlittle Skeetさんはいかがですか?

little Skeet:グループとしては、「ライブができない中でも無観客で何かやりたい」となった時に、配信ライブをやってみようということになって。以前やっていた『WEBER STREAM』という月1回の配信ライブを、無観客で復活させたことは大きかったです。それを1回やったことで、「やっぱりライブだよね」ってみんなの気持ちがガチッと固まって、今何をすればいいか考え始めるきっかけになったという点では、僕の中では転換期になったと思います。でも、やっぱり歩みを止めてしまった時期もありますし、だからこそその反省から学んで、今はもっと精力的に、速度を上げて幅を広げてやっていこうとトライしているのも事実です。『evolution』のリリースもその一環ですね。応援してくれるファンの皆さんや支えてくださっているスタッフへの感謝も、コロナ禍を経てさらに強くなりました。今、目の前にある事実を受け入れることが、成長するための1つの要因だと思っています。

ーー「Keep It a Buck」をリリースする時に、「自分たちにはこういうものが足りなかった」みたいな話もしたのですか?

little Skeet:しました。今まではメッセージ性が強い楽曲が多かったから、もっとライブ映えに特化した楽曲も欲しいよねって、メンバーやスタッフと話して。そういう曲を作るために、今までとは違う新たな楽曲制作チームにお願いしようと。それによって、『evolution』には新たな楽曲の色が加わりましたし、僕らにもいい意味での新鮮さがありました。この間ツアーがあって、アルバムから数曲を初披露したのですが、今までならJさんや僕が振り付けをしていたんですけど、新曲は外部の振付師さんにお願いしていて。そういう形で、どんどん自分たちの中に新しい風を吹かせていますね。このアルバムは、「どういうパフォーマンスをするんだろう?」とか、「ライブでどんな風に歌うんだろう?」とか、よりライブに行ってみたいと思ってもらえる作品になったと思います。

「個々というものをもっと考えるようになった」(Taka.)

ーーこのアルバムを聴くと、従来のファンは驚くと思います。

J:「今回はこういう感じなのか!」という驚きがきっとあると思います。特に昔からずっと応援してくれている方は、よりそう思ってくれるんじゃないかな。ライブでボーカルの2人も結構踊っているので、ツアーに対するファンのコメントを読んでいても、そこに感動してくれている方が結構多かったです。

ーーJさんとlittle Skeetさんがバキバキに踊っている「Keep It a Buck」のダンス動画も好評だったようですね。

J:あれは僕が編曲と振り付けをしていて。ツアーで見せたものとは違って、また1つ新しい楽しみを提供したいと思って制作しました。こういう取り組みも今後どんどんやっていきたいと思っています。

little Skeet:「Keep It a Buck」はMVを作っていなかったので、「ダンスも見せたいよね」という話になってアップしたものなんです。

J:有難いことに僕らのダンスを見たいと言ってくださるファンの方も多いので、その期待に応えられて良かったなと。

ーーJさんはSNSを見る限り、コロナ禍でも休まずいろいろやっていたそうですね。

J:そうですね。個人でも誰かが動けばおのずとWEBERの活動に繋がると思ったので、チーム活動ができない間は個人でできる活動をしようと思いました。アパレルをやったり、Instagramに料理を上げていたらメディアから料理についての取材が来たり……。ライブをやりたい欲があっても現実的に無理だったので、それならライブができない時間を別のことに使おうという意識でやっていました。それに僕はもともと興味のあることは何でもやりたいタイプなので、やりたかったことがアレもコレもできるという感じで、自粛期間は有意義に過ごせていました。朝早く起きて映画を1本観て、本を読んで、午後から練習して……という感じでやっていたんです。いざ仕事が始まってもそのスケジュールから抜け出せず忙しくなり過ぎてしまって、自分に枷を掛けすぎたなと(笑)。

ーーでもそうやって、自分でスケジュールを組んだりできるのは良かったですよね。

little Skeet:羨ましい。

ーーJさんは具体的に、何を観たりしていたんですか?

J:韓国ドラマをいっぱい観ました。韓国ドラマ好きの友達にオススメを聞いたんですけど、1シーズンに1回は必ずアクションが出てきたりとか(笑)、コテコテなところが今の日本のドラマにはないから、そこがウケているのかなっていう発見がありました。韓国ドラマに限らず、今まで触れて来なかったエンタメにはたくさん触れましたね。それに学生時代の友達とリモート飲み会をやったんですけど、みんないろいろな仕事をやっていて、起業した人もいたり、結婚して子どもができた人もいたりとか。一般企業で働く話は音楽業界にいるとなかなか触れることができないので、すごく勉強になりました。

ーー違った視点を持てるようになったと。

J:はい。ライブに行く時はどういう気持ちなのかとか、市場リサーチができたというか、様々な環境においてのエンタメの楽しみ方を学べました。せっかくのリモート飲み会だったのに、すごく仕事をした気分になりましたけど(笑)。

ーーそこで得た視点はアルバム制作に反映できましたか?

J:とはいえすごく偏っていると思うので、偏っているなりにどうやったら活かせるかを今考えているところです。

Taka.:僕はもともと好きで韓国ドラマとかは観ていたし、インプットしようと思って過ごしてはいないけど、きっと自然にインプットされているのかなと思います。具体的にやったことといえば、曲を作ることくらいでしたね。曲に活かせるようにいろいろインプットしてためていたけど、やっぱりライブをするとか何か目標がないと、気が気じゃなくて何も手に付かない感じがあって。それにこの業界には友達がいないので……(笑)。

ーー意外ですね。

Taka.:その代わり、上の世代の人たちと仲がいいので、そういう人たちと会って話したり、ごく普通の生活を送っていました。こういう業界にはいるけど生活は普通というか、そういうほうが肌に合うんでしょうね。逆に、そういう普通の生活を忘れてしまうほうが、僕は怖いと思いました。もともと普通にサッカーをやっていて、ケガをして辞めて、そこからポンッてこの世界に入った。音楽業界にいるからといっていつもキラキラしているわけじゃないし、歌を届ける相手もライブを観てくれるのも普通の人たちだから、できるだけそういう人たちと同じ環境に自分を置いておきたいなって。

ーーTaka.さんが考える、WEBERとしての変化はどういうところだと思いますか?

Taka.:コロナ禍になって、個々というものをもっと考えるようになったことだと思います。「WEBERをどうしたいか」ではなく、個々のことをメインに考えて、個々の成り立ちによってWEBERが大きくなっていったり、表現方法が変わっていったりするということなんだろうなと。自分のことを考える時間が増えたことが、結果的にWEBERのストックになり、武器になっていくのかなと思いますね。

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