【特集】10代アーティストのリアル ~Teenage Dream~
JO1 豆原一成の“挑戦”し続ける人生 今、同世代に伝えたいこと
支えになった曲はGENERATIONS「DREAMERS」
ーーそこからJO1として活動をスタートして今に至るわけですが、グループでの活動に参加する前と今で、自分の中で変わったことは?
豆原:自分はずっと小さい頃からこういう業界やアーティストに憧れてきて、でもその時はただ夢で語っていたというか。もちろん「アーティストになりたい」という思いでずっとダンスをやってたんですけど、でもやっぱりいざ自分がなってみると、本当に難しいなと思うことがたくさんあります。僕たちがデビューしたのと同時期にコロナウイルスが流行してしまって、ファンのみなさんと直接会う機会が、デビュー前のファンミーティング以来なくて。その中で僕たちも思うように活動ができないこともたくさんありましたし、デビュー1年目にオンラインで僕たちのパフォーマンスを届けるというのも、本当に伝わっているのかなっていう気持ちもありましたし、正直難しいなと思いましたね。今はJAM(JO1のファン)のみなさんがいてくれるからこそ自分たちがある、とすごく感じますし、何かが起こって、僕らが応援してもらえなくなることがあるんじゃないか、という危機感を持って、ただがむしゃらにではなく「GO TO THE TOP」するための道筋を考えながら活動するようになりました。
ーーファンの方の反応を直接見られないのはつらいものがあったと思いますが、その辺りはメンバーと話し合う中で気持ちが変わっていったんでしょうか。
豆原:そうですね。やっぱりメンバーがいなければ、自分は大好きなダンス、歌はできないと思いますし、このメンバーがいるからこそJO1というグループが成り立っている。11人の個性やもっているスキルが合わさって、一つのパフォーマンスになると思っているので、そこの認識をメンバーと話し合ったり、目標を全員で達するために何が必要なのかも話し合いながら、考え方が変わったり、グループとしても成長してきた1年半になったと感じます。
ーー豆原さんはグループの中では最年少ですが、どのような役割を担っていると思いますか。
豆原:(多くのグループで)最年少って可愛がられると思いますし、ありがたいことに僕もメンバーからすごく可愛がっていただいて、本当にうれしいなと思います。一方で、パフォーマンスやダンス、歌、ステージの中では、こうやりたいという部分では意見したりしますし、もっとこういう風にしていきたい、パフォーマンスをもっと上手く見せたいというのは言うようにしていますね。
ーー実際、ダンス面では豆原さんが牽引していく場面も多いように感じます。一方でけん玉やDJも趣味・特技ということですが、悩んだり迷ったりしたときはどんなものを支えにしていますか?
豆原:ちょうど最近、気持ちが上手く乗らなかった時があったんです。年末にライブツアーをやる予定だったのが、ツアーではなく幕張メッセでの5公演になったり、1年半活動してきて、気持ちの面でもアップダウンが激しい時期だったり、色々考えていた時にGENERATIONSさんの「DREAMERS」という夢を歌った曲が音楽を聴いている時にシャッフルで流れてきて。僕個人としても、JO1としても、夢を見ている中で挫けたり、うまくいかないことだったりがこの1年半、そして19年間生きてきた中でたくさんありました。曲とそういう自分の今の気持ちがリンクして、自然と涙が出てきたんです。「DREAMERS」を聴いて、やっぱり夢のために今は頑張らないといけないなって、またあらためて思えました。自分たちも音楽を作っていますが、いろんなアーティストさんから影響を受けることがあります。僕はもともとダンサー時代、90’sヒップホップをやっていたのもあるので、90年代のヒップホップを聴いたり。結構いろんなジャンルを聴きますね。
ーーうまくいかないこともあったという話もありましたが、2020年にデビューしてからこれまでを振り返って、やって良かったと思うことはありますか。
豆原:オンラインコンサートなど、映像で見せるものは自分たちの結束力にも変わったかな、と。あと今年の初めに『STARLIGHT:DELUXE』をやったり、『M COUNTDOWN』(韓国の音楽番組)に出演したり、韓国に行って制作した期間は、本当にやっていて良かったなと思いました。デビュー前に行った韓国合宿から1年以上活動してきて、3カ月の制作期間は、さらなる成長につながったと思います。
ーー活動する上で意識の面で何か気をつけていることはありますか。
豆原:人としてちゃんとしておきたいなと。そういうのって日頃からやっていないと、パフォーマンスや、歌、ステージから、見ている方に伝わると思っているので。挨拶をしっかりするとか、そういう本当に当たり前のことを当たり前のようにすることを心がけていますね。これからも、それだけは曲げずにやっていきたいなと思います。