『Love Song』インタビュー

Uruが歌う、自分に素直であることの大切さ 細部までこだわり抜いた『推しの王子様』主題歌の制作秘話

「作ってる時からタイトルは『Love Song』かなと思っていた」

ーーでは、レコーディングの際、脳裏にはどんな記憶や風景が浮かんでましたか。

Uru:主題歌を担当させていただく時はいつもそうなのですが、やはりレコーディングの際には、そのストーリーの登場人物を思い浮かべながら歌います。想いを抑えこんでいる歌の始まりから、だんだんと気持ちに向き合えるようになった心の開き具合をサビやDメロで歌って、最後のサビではもっと素直に柔らかく、だけど強く頷けている感じですかね。

ーー最後の〈好きなんだ〉に込めた思いも教えてください。

Uru:最後の〈好きなんだ〉は、オクターブ上で歌うかそのままのトーンで歌うか、とても迷いました。でも、最終的にはやっぱりこのままのトーンの〈好きなんだ〉の方が、冷静に自分の気持ちに気づくことができていて、納得して認められている感じが出ていると思えたので、こちらにしました。ずっと見ないフリをしてきた気持ちに対してやっと素直になれて、この「好き」という言葉を口に出すというのは、曲の主人公にとってはとても大きな前進だと思います。そこから、この人はどうするのか、どんな行動をとっていくのか、それも併せて想像してもらえたら嬉しいです。

ーーそして楽曲タイトル、とても潔いと感じました。「好き」という気持ちを歌ったラブソングに「Love Song」とつけた想いを聞かせてください。

Uru:もう、この曲を作っている時から「これかな」と思っていて。他のタイトルも考えたのですが、一番しっくりきたので「Love Song」にしました。最後に「好き」と認めることができた素直な気持ちをわかりやすく表したかったのですが、曲名である意味ネタバレというか、答え合わせ感はありますよね(笑)。でも、それくらいストレートでまっすぐなラブソングが書きたかったので良かったです。

ーーちなみに、さくらんぼをジャケットに使った理由はありますか。

Uru:デザイナーさんが、この曲を聴いたイメージから作ってくださいました。2つで1つという、“繋がっているもの”というイメージで、さくらんぼ以外にもいくつか提案してくださったのですが、このさくらんぼが可愛らしくて。身近でわかりやすいですし、この曲のイメージにピッタリだなと思って選びました。

ーーまた、MVではドラマとは異なり、若い二人の物語が描かれています。完成した映像を観てどう感じましたか。

Uru:また違った角度からの「Love Song」を聴くことができました。出会って間もない相手ではなくて、ずっと側で支えてくれた相手への気持ち、その気持ちに気づくこと、気づいた時にこみ上げてくる愛しさや感謝の気持ちを感じて、心が温かくなるMVにしていただけたなあ……と嬉しかったです。

ーーさらに、シングルには「ファーストラヴ」のアコギ伴奏のみのセルフカバーも収録されています。「Love Song」の主人公と通じる部分もありますが、この曲の〈私〉の方がよりシリアスで傷ついているように感じました。

Uru:この曲は、原曲がピアノのイントロから始まっているので、セルフカバーする際は、もう少し違ったアプローチでやってみたいなと思い、今回はギターにしました。リバーブも少し抑え気味にして、一人でぽろろんと歌っているイメージで作りました。なので、原曲の「ファーストラヴ」よりも、もう少し時間を経て、手を〈握り直して〉くれた相手と送ってきた生活の延長線上にいる自分が、昔を思い出しながら歌っているようなイメージを膨らませて歌いました。

ーーカップリングには他にも、今にも終わりそうな恋愛を描いたエレクトロR&B「I don’t suit you」や、映画のインスパイアソングとしてヒットしたAwesome City Club「勿忘」カバーも収録されています。さまざまな愛の形を歌ったシングルが完成した感想を聞かせてください。

Uru:完成してから初めて、収録曲全てが「愛」の曲だと気づいたのですが、いろんな愛の形がこの1枚に入っているので、どれかひとつでも共感できるものがあったら嬉しいなと思います。

ーーそして、11月には東京国際フォーラムでのワンマンライブ『Uru Live 2021「To You」』が開催予定となっていますが、意気込みを教えてください。

Uru:デビュー前からずっと目標にしてきた場所でのライブなので、そのステージに立てているという実感をたっぷり味わいたいなと思います。あと、たくさんの方の支えや応援があったからこそ、ここまで来ることができたのだという気持ちを忘れないで、会場へ来てくださったお客さんが「来てよかった」と思えるような、穏やかな時間を過ごすことができるようなライブにしたいです。

ーーデビュー6年目を迎えて、かつて憧れの眼差しでスキマスイッチのライブを観た国際フォーラムのステージに立たれるのは感慨深いですね。1つの目標に到達したところで、今後はどうしていきたいですか。

Uru:後ろ向きになってしまうところとか、変わらなければいけないところは変えられるようにしつつ、変わらずに持ち続けていく部分はそのままに、自分の可動域を広げていろんな発見をしていけたら嬉しいですね。

※1:https://realsound.jp/2021/06/post-799840.html

※ライブ写真は『Uru Anniversary Tour 2021「Punctuation」』東京・LINE CUBE SHIBUYA公演の模様。

Uru『Love Song』

■リリース情報
New Single『Love Song』
2021年8月5日(木)Digital Release
2021年8月25日(水)CD Release
初回生産限定盤[CD+BD] AICL-4083~4 ¥2,200(tax in)
三方背BOX仕様
[BD] Uru Online Live 2020「あなたと私」
1. 奇蹟
2. 別の人の彼女になったよ
3. remember
MUSIC VIDEO
4. ファーストラヴ

通常盤[CD] AICL-4085 ¥1,200(tax in)
初回プレス特典:カラートレイ仕様
[CD]
1. Love Song
2. I don’t suit you (Produced by AmPm)
3. 勿忘
4. ファーストラヴ Self-cover ver.
5. Love Song -instrumental
6. I don’t suit you feat.AmPm -instrumental-

■番組概要
木曜劇場 『推しの王子様』
最終回 9月16日(木) 22時~放送
<出演者>
比嘉愛未、渡邊圭祐、ディーン・フジオカ、白石 聖、徳永えり、瀬戸利樹、佐野ひなこ、谷 恭輔、藤原大祐 / 船越英一郎 他
<主題歌>
Uru「Love Song」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
<脚本>
阿相クミコ、伊達さん(大人のカフェ)
<編成企画>
狩野雄太、江花松樹
<プロデュース>
貸川聡子
<演出>
木村真人、河野圭太、倉木義典
<制作著作>
共同テレビ

公式HP:https://www.fujitv.co.jp/oshinooujisama/
公式Twitter:@oshi_no_oji

UruオフィシャルHP:http://uru-official.com

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