BLACKPINK LISA、IZ*ONE出身 クォン・ウンビがソロデビュー “グループ優勢”の国内K-POP市場に変化もたらすか

 K-POPというとグループが主役と思われがちだが、実際はそうとは言い切れない。韓国の有力なチャート・GAONのデータをチェックしてみると現状がよくわかる。先日、2021年上半期のシングルランキングが発表されたが、ベスト10に入っているグループは5組で残りはソロアーティストだ。ちなみに2020年の年間シングルランキングのベスト10ではソロが大半でグループは3組しか入っていない。

 これは今に始まったわけではなく、韓国の大衆音楽がK-POPと呼ばれる以前からソロ歌手はヒットチャートの常連として存在感を発揮していた。しかしながら日本ではソロよりグループにスポットライトが当たりやすい。それはどうしてなのか?

 いろいろな見方があると思うが、最近のK-POPのリスナー層が若者中心であることが大きく影響しているかもしれない。学校の授業でダンスの授業が取り入れられるようになり、より身近になったダンスの面白さを追求していくと、K-POPのグループに自然と目がいってしまう、といった感じだろう。

 とはいえ、ソロシンガーが日本で成功するケースはないわけではない。例えば韓流ドラマの主演俳優やOST(オリジナルサウンドトラック)の参加歌手、あとは人気グループのメンバーのソロ活動などだ。だがその数は決して多くはない。しかもほとんどが男性である。ソロよりもグループ、男性が優位――。そんなイメージがある日本のK-POP市場だが、ここにきて現在の流れを変えてくれそうな動きがいくつか出てきた。

『LALISA』

 ひとつめはBLACKPINKのメンバー、LISAのソロデビューだ。グループとしてはすでにガールクラッシュ(女性が憧れる女性)の旗手として大ブレイクしているが、メンバーのソロ活動も順調で次々と成功を収めている。一番手のJENNIEが2018年にリリースした1stシングル「SOLO」は、Spotifyで韓国ソロ歌手としては初めてストリーミング数が3億回以上に。二番手のROSÉは初のアルバム『-R-』(タイトル曲「On The Ground」)の初動(発売後1週目)売り上げ枚数で女性ソロ歴代1位となった。

 満を持して登場するLISAは、アグレッシブなパフォーマンス、キレのいいラップ、華やかなビジュアルでグループのイメージ作りに貢献した重要なメンバーである。そんな彼女がどのようなスタイルで登場するのか、現時点では明らかにされていないものの、前述のふたりよりもさらにガールクラッシュ的なカラーを強める可能性は大いにありそうだ。日本でも“BLACKPINKの顔”としてグループと並ぶ人気を獲得するような気がしてならない。

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