BLACKPINK、日本盤リリースを機に紐解く『THE ALBUM』第3回:Dリーグ仕掛け人カリスマカンタローに聞く“ダンスの創作性”

「BLACKPINKのダンス」を紐解く

 BLACKPINKが、韓国ガールズグループ歴代1位となるセールスを記録した自身初のフルアルバム『THE ALBUM』の日本バージョン『THE ALBUM -JP Ver.- 』を8月3日にリリースした。

 本企画では、『THE ALBUM -JP Ver.- 』のリリースに寄せて、収録曲それぞれが持つ特徴やエピソードを改めて解説。日本盤によって新たに発信される魅力を3つのテーマから紐解いていきたい。

 第3回となる本稿では、「BLACKPINKがMVで魅せる創作性の高いダンス」を分析。株式会社Dリーグ代表取締役COO/株式会社アノマリー代表取締役CEO/株式会社expg取締役であり、2021年にダンスのプロリーグであるD.LEAGUEを立ち上げ、自らもダンサーとして活躍するカリスマカンタロー/神田勘太朗氏へのメールインタビューを行った。(編集部)

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第1回:USミュージックの色濃い影響、世界に向けて表明する音楽
第2回:どの言語でも巧みに表現される歌詞の独自性

自分たちを理解した”魅せ方”で、独自のダンスが形成されている

カリスマカンタロー/神田勘太朗

ーーまず、ストリートダンスシーンに身を置くカリスマカンタローさんから見た、BLACKPINKにも共通するK-POPのダンスの印象は?

カリスマカンタロー:ストリートダンスの世界ではベーシックになっているダウンのリズム(リズムに乗りながら身体全体を上下に伸縮させ下の部分にアクセントを置くこと)があまり見られない振り付けが多く、逆に腰つきで表現する振り付けが多用されているように思います。自分からすると、そこにある種の違和感があるのですが、そのどことなく硬く感じる部分がいい意味で心地よさも感じさせるのは不思議です。

ーーBLACKPINKのダンスの特徴はどのようなところにあるのでしょう。

カリスマカンタロー:まず音の質感が他の女性K-POPグループと比較しても「重い」という印象です。その質感に対して全体的に魅せ方がとても上手く、自分たちの見せ所を理解していると感じます。BLACKPINKはセクシーさに楽曲のクールな部分が合わさって独自のダンスが形成されていると思います。

ーーBLACKPINKはJISOO、JENNIE、ROSÉ、LISAの4人それぞれのユニークなダンスも注目を集めていますが、一般的なガールズグループとの違いはどのような点でしょうか?

カリスマカンタロー:一般的なガールズグループは、基本的にはまずしっかり揃えることをベースとしています。これはK-POPグループ全般のダンスにおける最低ラインだと思っているのですが、その上でそれぞれが他とは違う構成で魅せようとしていたり、キャッチーでみんなが踊りやすい可愛らしさ溢れる振り付け(楽曲で言うサビのような部分)が多い中、BLACKPINKは4人という構成でソロが目立つので、それぞれの踊り方や魅せ方で個性を全面に押し出すステージを見せてくれます。

ーー日本では、若い世代を中心にK-POP楽曲の“踊ってみた”等の動画も多く投稿されています。難易度の高いダンスに見えますが、このように支持をされるのはなぜでしょうか。

カリスマカンタロー:日本のアーティストの場合、歌詞に合わせて踊ると手話のように手で表現する振り付けになることが多いのですが、K-POPアーティストの場合は想像の裏をついてくるというか、“カワイイ”や、キャッチーさが堂々と、少し工夫された感じで表現されている振り付けが多く、視覚効果もありみんな真似したくなるのかなと思います。上半身は腕を組んでいるのに、下半身がクネクネ、ユラユラしているような振り付けも面白いですよね。

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