reche初インタビュー ソロプロジェクト始動の背景と歌手活動への思い「10年続けてようやく自我が芽生えてきた」

“reche”という名前に隠された伏線とは?

――改めてrecheさん自身について色々伺いたいのですが、まず「reche」というお名前の由来は?

reche:名前には色んな意味や伏線を込めているんですけど、徐々に明かしていきたいと思っています(笑)。みなさんにも、色々考察していただきたいです。

――ヒント的なものだけでもいただければ……(笑)。

reche:そういう意味では、ホームページやTwitterのヘッダーに、英語とフランス語のメッセージが書いてあります。それと、recheのTwitterアカウントは、@recheではなく、@reche_rcheになっていて、その辺にもヒントがちりばめてあります(笑)。

――では、ヒントを考察しつつ、いつか明かされるのを楽しみにしています。元々どのような音楽がお好きですか?

reche:その時に流行っている曲を広く聴いています。ボカロ曲も好きですし、アニメを観ることが好きなので、アニソンもよく聴いていますね。曲から入るというより、アニメを観て、そこで流れている曲を好きになって、聴き始めることが多いです。あと、宇多田ヒカルさんはアーティストとしての憧れの人という意味も含めて、よく聴きますね。

――宇多田ヒカルさんはどんなところが好きですか?

reche:歌詞ですね。宇多田さんに限らず、曲を聴くときに、歌詞を重視して聴くことが多いんです。私は横文字を多用した歌詞があまり得意ではないんですけど、歌詞を考える上で日本語特有の難しさもあるとは感じていて。宇多田さんは、美しい日本語の歌詞を、綺麗なメロディに乗せて歌っているところがすごく好きなんです。1曲挙げるとしたら「桜流し」が好きですね。綺麗な言葉で書かれているんですけど、そこにある美しさと悲しさのコントラストがすごく素敵です。

――歌詞の世界観はどういうものに惹かれますか?

reche:少し前までは、欅坂46(現:櫻坂46)さんの歌詞がすごく好きでした。基本的には、落ちるところまで落ちていける曲が好きですね。自分のことではなく、誰かのことを歌っていてもいいんですけど、今日は落ち込んだなという時に、一緒に落ち込んでくれる曲が好きで。そういうところも、イタコ的というか、共感性が強いんだと思います。作品の物語でも自分のことのように感じてしまうことも多いですし、楽曲の世界にぐっと引き込んでくれる音楽に惹かれるのかもしれません。

――何か鼓舞されるより、一緒に悲しい気持ちに寄り添ってくれるというか。欅坂46は、社会への反抗や社会に対する怒りも表現されてきたグループだと思いますが、ご自身としても“怒り”という感情が創作につながることはありますか?

reche:よく周りの方々からも言われるんですけど、“怒り”の感情が薄いんですよ。リアクションも遅いし、そもそも感情の起伏があまりなくて……ハキハキもしていないので、怒る時はあるけど、怒っているように見えないかもしれないです(笑)。

ーーなるほど(笑)。これまでも作詞経験はありますが、recheでも歌詞は書きたいですか?

reche:歌詞を見るのも書くのもすごく好きなので、ソロではどんどん挑戦していきたいです。本を読むのも好きですし、もともと言葉の意味を調べるのが好きなんですよ。暇さえあれば、どういう意味の言葉なのか、細かく調べるのが楽しくて。歌詞に使えそうな言葉やフレーズもメモして書き溜めていて、この言葉使えないかなとか、日常的に考えています。

――ソロでは活動の自由度が増すと思いますが、歌詞を書くほかにも、音楽以外でやってみたいことはありますか?

reche:お芝居がすごく好きなんです。意外に思われるかもしれないですけど、学生時代は演劇部に入っていたので、それを披露する機会があったらいいなと思ってます。

――演劇部では演者側だったんですか?

reche:演者側でした。先ほどの話でもありましたけど、作品や役に入り込むことが好きなんだと思います。歌もそうですし。あとは、絵を描くのが好きなので、自分でジャケットを描いてみたいです。

――日常的にもよく絵を描かれるんですか?

reche:ストレス発散で絵を描いていますね(笑)。鬱屈したときに、描きたくなるんです。怒りをぶつけるというより、没頭できるところが好きなんです。もともとアートには関心があって、特に西洋のアートや抽象的な作品が好きなんですけど、興味があるものは美術館で展示を見ることもあります。

ーー歌だけではなく、演技やイラストなど、いろんな表現が反映されていくソロ活動になれば面白いですね。

reche:そうですね。私自身、ソロでは何にでもなっていきたいと考えているので、ひとつずつ活動を重ねていくなかで、表現の幅も広げていけたらいいなと思います。

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