imdkmのチャート一刀両断!
『BATTLE OF TOKYO』第2弾、K-POP乱立のチャートでも存在感 グループ特性活かしたLDHならではの“壮大な仕掛け”
そもそもJr.EXILEとしてここに登場する4組自体、音楽的にもかなりキャラ立ちのはっきりしたグループたちだ。それが「BATTLE OF TOKYO」にもある程度反映されていて、今回の『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』はその世界への誘いであると同時に、各グループのイントロダクションにもなっている。アグレッシブなEDMサウンドにスムースなボーカルが乗るGENERATIONS「LIBERATION」、ギターがフィーチャーされたミクスチャーロックのTHE RAMPAGE「CALL OF JUSTICE」、メロディアスな味わいが強い洒脱なダンスポップのFANTASTICS「PERFECT MAGIC」、めまぐるしい展開とボーカルのフォーメーションの妙が楽しいBALLISTIK BOYZ「VIVA LA EVOLUCION」。各グループは音楽性を変化させつつ、バラエティに富んだ楽曲を持っているので単純化するのははばかられるけれども、なるほど、音楽性がこういうキャラ立ちに活きてくるんだな……と興味深い。
果たしてこのプロジェクトがストーリー的にもメディア的にもどんな展開を見せるのか、しばらく注目したほうがよさそうだ。
■imdkm
1989年生まれ。山形県出身。ライター、批評家。ダンスミュージックを愛好し制作もする立場から、現代のポップミュージックについて考察する。著書に『リズムから考えるJ-POP史』(blueprint、2019年)。ウェブサイト:imdkm.com