プロダンスリーグ『D.LEAGUE CHAMPIONSHIP』レポート 栄えある初代優勝チームは、avex ROYALBRATS!

 舞台上は休む間も無く3位決定戦へ。ロック色の強い楽曲で感動的な演技をみせたKOSÉ 8ROCKSが4票(黒須、YOSHIE、マシーン、秋元)を、準決勝とは一転しスタイリッシュな一面をみせた後攻のSEGA SAMMY LUXが5票(南、テリー、SAM、坂見、オーディエンス)を獲得。わずか1票という僅差でSEGA SAMMY LUXが勝利し、栄えある第3位に輝いた。

 YOSHIEは「SEGA SAMMY LUXはシーズンを通して、ダンスを通して漂わせる匂いが大好きなチーム。今回はKOSÉ 8ROCKSの硬派な攻め方に喰らった」とコメントを寄せ、テリー伊藤は「KOSÉ 8ROCKSは身体能力が全チームで一番高い。もっとリーダーがわがままになって、とびきりのスターを作り上げてもいいと思う。SEGA SAMMY LUXは下半身のパワーが強くセクシー。これからも自分たちの良さを引き出して、世界に向かって欲しい」と両者にエールを送った。

 そしていよいよ第1シーズンはファイナルへ。FULLCAST RAISERZ 対 avex ROYALBRATS、レギュラーシーズンを首位と2位で終えた両チームによる激戦が始まった。先攻のavex ROYALBRATSは、チームカラーでもある青と白を基調とした衣装を身に纏い、息をもつかせぬ怒涛のコレオグラフで駆け抜ける。シーズンを通してストーリー性を重視してきた彼らが、あえて真正面からダンスの勢いで勝負した作品となった。対する後攻のFULLCAST RAISERZはクランプにストンプの要素を組み合わせ、自らの身体から発する音と声だけで2分間を踊りきる、実験的なパフォーマンスで勝負。文字通りマンパワーのみで挑んだ作品に仕上げてきた。

FULLCAST RAISERZ

 会場が緊張に包まれる中、運命の分かれ道となった審査の結果はavex ROYALBRATSが5票(黒須、YOSHIE、マシーン、SAM、秋元)、FULLCAST RAISERZが4票(南、テリー、坂見、オーディエンス)。セミファイナルに引き続きわずか1票差という大接戦の末に、avex ROYALBRATSが見事初代D.LEAGUE王者へと輝いた。

 avex ROYALBRATSのディレクターのRIEHATAは「ダンスはジャッジができない。それぞれのジャンルも違うしスポーツみたいに技の点数もつけられない。だからこそどうやって勝つか、どうやったらダンサーが汗水流して頑張っているかを一般の皆さんにも伝えられるか、全力で考えた。誰かに勝つことより、自分に勝つしかないと思った。こうして一緒に戦ってきた全9チームを誇りに思います」と深々と頭を下げ、メンバーも優勝への喜びを全身で表しながら、半年間に渡る戦いから解放された安堵の表情を浮かべた。

 結果を受けてレギュラージャッジを務めてきた黒須は「ただただ感動している。自分がダンスを始めた35年前は、こんなダンスシーンの姿は想像もしなかった。皆さんが次世代にダンスを繋げるロールモデルになってほしい」と涙を浮かべてDリーガーたちを称えた。

 半年間に渡り開催されてきたD.LEAGUEは興奮と感動の渦の中で第一幕を閉じたが、同時に今後のシーズンへと繋がっていく始まりの一歩ともなった。ダンサーにとって新たな可能性を生むステージとして、これからのD.LEAGUEへと期待に胸は膨らむばかりだ。

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