つばきファクトリーはネクストステージへ! 山岸理子&浅倉樹々、キーマン二人から紐解くグループの現在

 新メンバーオーディションの開催、アルバム『2nd STEP』のリリース、単独初となる日本武道館公演の決定……と話題が絶えないつばきファクトリー。最新作『2nd STEP』は、自分たちが“清楚系”であることを意識した上で、幅広い音楽性にチャレンジした作品だ。昨年のインタビューでは、グループの武器について「何ができるんだろう?って思ったまま」とリーダー・山岸理子は吐露していたが、その迷いが吹っ切れたような風通しの良さがあった。

 それにしても、ここまで柔和な空気感を纏っているアイドルグループも珍しい。でもそれが見ていて心地いいし、今の時代の空気感にもフィットしているようにも思える。そしてその“柔和さ”は、今後のアイドルシーンにおいて重要な要素になっていくのではないだろうか。

 今回はそんなつばきファクトリーから山岸理子と浅倉樹々にインタビュー。山岸はリーダーとして、浅倉はグループのエースとして、それぞれグループに大きな影響を与えている。つばきファクトリーならではの空気感はどのようにして生まれていったのだろうか。二人の“人としての魅力”を掘り下げていくことで見えてきた。(編集部)

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【浅倉樹々と山岸理子登場!】つばきファクトリー『2nd STEP』のお気にソングは?

「アイドルって可愛いだけじゃない」ってことを発信したい

ーー山岸さんは昨年のインタビューでは現状のつばきファクトリーについて「“このグループといえば”と思えるものがあったらいいのでは」(つばきファクトリー 山岸理子と岸本ゆめのが明かす、前進続けるグループが目指す先「アイドル界でのポジションを確立したい」)とお話しされていましたね。あれから心境の変化はありましたか?

山岸理子(以下、山岸):あの時はまだ不安があったんですけど、最近は「これでいいじゃん!」って思うようになりました。何色にも染まれるグループでいいじゃんって。『2nd STEP』に収録されてる曲も幅広いジャンルの楽曲ばかりで、より一層つばきファクトリーの幅が広がったと思います。「アイドルって可愛いだけじゃない」ってことを私たちが発信していきたいです。

ーー浅倉さんは現在のつばきファクトリーについていかがですか?

浅倉樹々(以下、浅倉):つばきファクトリーは、ハロー!プロジェクトの中でも「清楚」なグループでもあるので、そこはベースにしつつ他の色にも染まっていけるようにしたいです。個々のエネルギーが強いので、そのエネルギーを活かしていけたらさらに大きくなれるんじゃないかなって思います。

ーーお二人はお互いの印象についてはどう感じてますか?

山岸:樹々ちゃんに初めて会ったのはハロプロ研修生だったんですけど、すでに自分をしっかり持っていました。なんでもできて、「大物新人が入ってきた!」と思いました。実際一緒に活動してみて感じるのは、すごく優しい子だということ。私が疲れた時は、「大丈夫?」ってよく連絡をくれます。メンバーのことをよく見てくれてるなって思います。

ーー浅倉さんは山岸さんについていかがですか?

浅倉:理子ちゃんは、いい意味でずっとほんわかしてますね。本当に出会ったときから変わらないなって。ほとんどの子は、出会った当初と今でだいぶ印象が変わるんですけど、理子ちゃんは安定してほんわかしたオーラが出ていて。

ーーハロー!プロジェクトのメンバーは特に個性が豊かですし、そうした中で生活していると自然と性格にも変化が生まれそうですよね。

浅倉:ずっとこんな感じなんですよ(笑)。

山岸:家ではもっとすごいです(笑)。ここでは「つばきファクトリーとしてちゃんと仕事をしているっていう山岸理子」なので! プライベートでは常にボーッとしてます。

浅倉:でも話すようになると、メンバーのことよく見てるなってわかるんですよね。理子ちゃんって無口なので、普段は何を考えてるかわからないって言われちゃうことも多いんですけど、実はさりげない気遣いが一番できる人だなって。

山岸理子と浅倉樹々に共通した芯の強さ

ーー前回のインタビューで、山岸さんがお話しされてる様子を見ていて、内から滲み出る芯の強さを感じました。2015年から約6年リーダーも務めていて、グループを支えているところもふわふわしているだけではない強さを感じます。ご自身を振り返ってみて、その芯の強さっていうのはどこからきてると思いますか?

山岸:うーん……芯の強さというか弱い自分を見せたくないっていうのがあります。小さい頃からめちゃめちゃ我慢強くて、人前であまり泣きたくなかったんです。幼稚園生ぐらいの時から転んでも泣かなかったりして。だから、あんまり人に相談とかもできなくて。

ーーそうなんですね。

山岸:でも樹々ちゃんもそうだよね。

浅倉:私もあんまり相談ができないかもしれないですね。

ーーお二人は、辛い時にメンバーにされて嬉しかったことはありますか。

浅倉:私、理子ちゃんに多いです。落ち込んでた時とか一番近くいたのが理子ちゃんで。私だけにじゃなくて他の子にもそうだと思うんですけど、話をよく聞いてくれるんですね。何かあったら連絡くれますし。すごく助けになってますね。

山岸:私も樹々です。メンバーっていつもすぐ近くにいることもあって、「大丈夫?」って連絡をし合うことって自然と少なくなってくるんですよね。でも樹々はよくしてくれます。連絡をくれると、見ててくれてるんだなって嬉しくなりますね。

ーーお互いに弱音が吐けないタイプだからこそ、声の掛け方とかタイミングがわかるんですね。

浅倉:なんとなくわかるかもしれないです。やっぱり長年一緒にいることもあって、今どういう感じなのかなとかって、ちょっとずつ分かってきている部分はありますね。

ーー浅倉さんは周囲からエースと言われることも多いかと思いますし、それに対してプレシャーに感じたりすることはありますか?

浅倉:立ち位置的に真ん中の方に居させてもらうことはあるんですけど、ずっと焦りは感じてて……。

ーー6年間ずっとですか?

浅倉:そうですね。歌とかダンスがたくさんできるメンバーがいる中で、何ができるかっていわれたら本当にないなって思って。だから、できなくても必死にやろうとずっと思ってて。振り覚えも誰よりも先に覚えるとか。ちょっとしたことなんですけど。そういうところからまずやろうと思って、やってますし。でもやっぱり周りのメンバーが支えてくれるというか、近くにいて背中を押される部分がたくさんありましたね。

ーーその気合を維持し続けていることがすごいですよね。ご自身はとても謙虚な姿勢をお持ちですが、ガッツがあるというか。

浅倉:でも本当に日々助けてもらうことの方が多いんです。私から何かみんなにできてるかって言われたら本当にどうかわからないんですけど。みんな個性が強いので、その中で埋もれないように決められるところはバシッと決めたいなとは思ってます。あとは「樹々ちゃんってこういう子」って思われてることを感じるので、別の側面も見せられるように極めていかなきゃなって思います。ずっと勝負だなって。

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