KinKi Kids、ともにセンターが似合う絶対的主人公の2人 “当たり前”の奇跡を実感する『O正月コンサート』を観て

光一と剛、それぞれの個性が溢れるパフォーマンス

 ライブ全編を通じて光一のパフォーマンスからは、大切な人、そしてジャニーズへの想いが伝わった。「薔薇と太陽」では、ジャニー喜多川をオマージュした衣装でキレのあるダンスを披露。情熱的な表現で魅せた。

 少年隊、光GENJI、SMAP……先輩の名前を出すだけで顔が綻ぶ。「What’s your name?」のイントロで大きく映し出された少年隊のシルエットを、大切そうに見上げていた姿も印象的だ。「FUNKY FLUSHIN’」では、ステージ上でもっとも楽しそうに身体を弾ませ、飛び跳ねていたのが光一。その笑顔には、先輩たちの背中を追いかけていた少年の面影が見えた。

 いまやその背中を追われる立場の光一だが、彼は今なお、憧れの先輩たちを、ジャニー喜多川の夢を追い続けているのかもしれない。

 アイドル、ミュージシャン、アクター……ライブでの剛はそのすべてであり、そもそも堂本剛をカテゴライズすることに意味はないのだと、パフォーマンスを見るたびに実感する。ファンの心を射貫くような視線や、会場を見渡す大きな瞳は無観客であることを忘れさせ、優しい微笑みから一転、ダンスナンバーでは色気のある表情でカメラを挑発する。

 「Natural Thang」や「Bonnie Butterfly」ではギターを鳴らしながら、グルーヴに乗ってステップを踏み、なめらかなウェーブや指使いで踊ってみせる。振り付けがなくとも、その身体は常に音を感じて弾む。歌詞とサウンド、楽曲の世界観を深く理解して体現する剛は、表情、仕草、瞳、唯一無二の歌声……自らのもつ全てで楽曲のメッセージを伝え、惹き込む。

 ジャニーズ唯一のデュオ・KinKi Kids。ステージ上に並ぶだけで、圧倒的な無敵感を放つ。同公演を含め、近年のライブでは前後にポジションを置くことも多いが、そこは絶対的主人公の2人。ともにセンターが似合う。

 しかし、堂本光一の前に立てるのは堂本剛しかおらず、堂本剛の前に立てるのもまた、堂本光一しかいない。その“当たり前”の奇跡を、改めて実感したライブだった。……鏡もちの話ではないのだが。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter(@akino_ippo)

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