ORβIT、2つのタイトル曲「Dionaea」「Blind」MVから伝わる各メンバーの表現力

ORβIT『Enchant』

 4月21日、ORβITの1stミニアルバム『Enchant』がリリースされた。同作は、4月20日付のオリコンデイリーアルバムランキングで1位を獲得。さらに4月中旬からはABC-MART「CONVERSE ALL STAR LIGHT WR」のWebCMにもORβITが登場しており、さらに知名度を上げていきそうだ。

 ORβITがさらに周知されるきっかけのひとつとなりそうな『Enchant』は、タイトル曲を2曲設けるという珍しい試みがされており、リリース前からEαRTH(ORβITのファンネーム)の中では話題になっていた。4月17日にアップされた「Dionaea」、4月19日にアップされた「Blind」のMVを見ると、合点がいく。「Dionaea」MVに出演していたのはJUNE、TOMO、SHUNYA、YUGO、「Blind」MVに出演していたのはYOUNGHOON、HEECHO、YOONDONG。この状況下で思うように日韓間を行き来できないためか、それぞれの国にいるメンバーがメインとなってMVが撮影されている。だからこそタイトル曲が2曲必要だった、というわけだ。逆境を逆手に取って作品作りをしているのも、実にORβITらしい。そして各MVには「Dionaea」チーム、「Blind」チームだからこその魅力も盛り込まれていたのではないだろうか。

ORβIT「Dionaea」M/V (full ver.)

 まず、JUNEが作詞を手掛けている「Dionaea」から見てみよう。同曲のMVを見てまず感じるのは、JUNE、TOMO、SHUNYA、YUGOの成長ではないだろうか。唯一無二のラッパーとして存在感を示しているJUNE。同曲ではラップだけでなく高音の美しいメロディも奏でている。それでいて楽曲制作も手掛け、ダンス力や表現力もあるのだから、才能の塊と言わずして何と言おう。TOMOは相変わらずの力強く真っ直ぐな歌声を披露しつつ、ダンスレベルが格段に上がっていることがわかる。さらにSHUNYAは表情や歌声に磨きがかかっているし、YUGOは以前よりも周りに溶け込む歌唱を見せてくれている。それでいて個性も潰れていない。こうして細かく見ていくと、彼らの成長ポイントを多々見つけることができる。もともと、“デキる”メンバーが多いORβITだが、このMVからはさらなる可能性も感じる。「この表現力があれば、より幅広いパフォーマンスができそうだ」という可能性はもちろん、例えば「HEECHOとYUGOの声の相性が良さそう」、「JUNEとYOONDONGはダンスフォーメーションでも息が合いそう」など、メンバー同士の組み合わせによって生まれる表現への期待も募る。

関連記事