「カップラーメン・プログラム」インタビュー
フィロソフィーのダンスは“コンプレックス”とどう向き合う? 児玉雨子、CHAI ユウキら参加作で描く“最強のシスターフッド感”
コンプレックスの愛し方
ーーどうしたらこの曲のようにコンプレックスを愛せるようになりますかね。
日向:褒めてくれる人を周りに置く! やっぱり否定されると、自分って間違っているのかなとか、縮こまってないといけないかなって思ってしまうんですけど、私たち4人は、「うちらって最高だよね」って5分おきに言ってるくらい(笑)やっぱり、否定されるより、肯定された方が楽しいし、みんな生き生きすると思うから、大切な友達には「大切だよ」とか、「好きだよ」「可愛いよ」とか、常に言ってあげる。ポジティブなワードを自分の周りに溢れるようにしたら、きっと相乗効果が生まれると思います。
十束:「コンプレックスを愛す」のは結構大変なことだと思うんですけど、いろんな人に出会うことが大切かなと思っていて。いろんな人に出会うと、その人特有の悩みや特徴が、本当に十人十色だってことがわかるんですよね。いろんな人と出会って、話して、引き出しを増やしたら、たぶん、受け入れられることも多くなって、自分のコンプレックスも個性や特徴としてしまえるようになる。たくさんの人に会ったり、たくさんの人を見たりして、自分らしさってこういうものだなって、皆さん分かる時が来ると思うんです。でも、たとえば思春期の時は、それが難しいですよね。どうしても人と比べちゃうことが多いから。そういう子にもこの曲を聴いてもらって、少しでも支えになったらうれしいなと思う。すぐに愛すのは難しいかもしれないけど、受けいれられるお手伝いができたいいなと思います。
佐藤:私はみんなといるからポジティブになれるけど、一人になるとやっぱり性格上、人と比べたりしちゃうこともあって。だから、すぐに変える必要はないというか。人生長いので、生きてるうちのどこかで克服できたらいいな、くらいの気楽な気持ちでいれたら良いと思います。
奥津:私は、まず、人の個性を認めるとか、良さを見つけることから始めたらいいんじゃないかと思ってます。人の個性を見つけて、それを褒めることから始めると、それに従って、自分のコンプレックスも個性と思えるようになる。無理矢理に自分のいいところを探したり、コンプレックスをいいところだと思うようにするよりは、まずは、他の人のいいところをたくさん探す旅に出て、帰ってきた時には自分のいいところが見つかっていたり、自分を許してあげられる材料になるんじゃないかなと思うんです。コツとしては、まず、他の人のチャームポイントをたくさん探してみることがいいかなと思います。
ーー皆さんはもう絡まってないんですよね。
十束:いや、そんなこともないです。私たちがみんなを引っ張り上げるぞっていう勢いでステージに立ちたいっていう思いが4人ともあるだけですね。お仕事の時は頑張ってるけど、私たちも皆さんと一緒で、いまだに根っこにはコンプレックスがある。ただ、それを個性として、武器として、4人で戦ってるっていう感じです。
ーーMVはまさにそんな内容になってますよね。それぞれが自分の部屋にいる時は不安そうだったり、悩んだりしているけど、4人が揃うとパワフルに踊るっていう。
十束:超つえーですよね(笑)。私は4人の表情に注目していただきたくて。一番、二番は割とみんな悩んでいる表情なんですけど、ホテルの部屋から各々が出てきて、4人が一気に集まった時に強いパワーがぎゅっと詰まってて。最後の方のサビの表情の変化が素晴らしいので見ていきたいです。
奥津:ちらっと映ってる男性もアイドルMVにしては新しいなと思っていて。私の部屋のシーンは男友達と部屋で飲んで、みんな寝ちゃって、まだ一人でビール飲んでるっていう設定なんですけど、アイドルにはありえない設定じゃないですか。お酒が好きとか、セクシーさとか、私らしさを生かしてくれつつ、いやらしい感じではなく、おしゃれでカッコいい感じに昇華してくれてよかったなと思います。
日向:あんさん(佐藤)が携帯を見て凹んでいるシーンがあって。そこにインスタグラムで、綺麗な足の自撮りが映ってるんですけど、それははす(十束)が前後のシーンで撮ってる脚の画像の投稿なんです。
佐藤:芸が細かいよね。おとはす(十束)の脚を見て、私もこうなりたいなって羨んでる。
奥津:嫉妬が沸騰中ですね(笑)。あと、あんちゃんのポールダンスね。
佐藤:CSのダンスチャンネルで始まった冠番組でちょうどポールダンスに挑戦してたんですよ。ダンスの先生から学んだことが生かされてます。ハルちゃんの綺麗な股割りもお勧めポイントですね。皆さん、股割りだけに目が行きがちかと思うんですけど、表情も美しいのでぜひ見ていただきたい。マリリ(奥津)がアップになるシーンの吸い込まれそうな瞳にも注目ですし、おとはすは、冷蔵庫から半分だけ出てくるシーンの目の鋭さ。セクシーでもあるので、冷蔵庫から睨みつけるおとはすに注目です。
十束:一人ひとりのシーンが多くて、最後に4人で集まるんですけど、シスターフッド感が爆発してて。初めての物語調のMVだったし、すごく新鮮でカッコよくて最高でした。