『Since 2010〜』インタビュー

CANDY GO!GO!が語る、『Since 2010~』の新たな挑戦と“次なる10年”への想い「達成感に満足するんじゃなくその先に行きたい」

 CANDY GO!GO!が12月9日にニューシングル『Since 2010〜』をリリースした。タイトル通りこの10年の活動の想いを込めた作品で、表題曲の歌唱はオリジナルメンバー・なぎさりんが担当。さらにカップリング曲を通してメンバーが作詞を行ったり、ラップなど今までにない歌い方に挑戦していくなど、新しいチャレンジもふんだんに詰め込まれている。

 7月に行った前回のインタビュー(活動10周年を迎えたCANDY GO!GO!が語る、7人の絆 「Infinity」は苦難を乗り越えたからこそ歌える希望の歌)では、グループの軌跡や、コロナ禍での新たな試み「オーダーセレクトライブ」などについて聞いたが、今回は無事に開催されたワンマンライブの話から、2021年以降の次なる10年に向けた抱負まで、たっぷりと話を聞くことができた。『Since 2010〜』を聴きながら、10周年の先へと向かうCANDY GO!GO!に想いを馳せてみてほしい。(編集部)

「ワンマンで絆を再確認できた」

ーーシングル『Infinity』でインタビューしたのが7月でしたので、約5カ月ぶりになります。今回の取材では、そこからのグループの歩みを振り返っていきたいと思います。まず8月には、無観客定期公演『STAY HOME GIGS -Season 2-』をスタートさせました。

宇野みずき(以下、宇野):購入してくれた方にURLが送られて、1週間観られる配信ライブですね。

菜月アイル(以下、菜月):好きな曲を入れたり自分のリード曲を入れてみたりと、メンバーがセットリストを考えて遊べるようになりました。

磯野未来(以下、磯野):ファンの方がセトリを決める「オーダーセレクトライブ」でも昔の曲をやっていたんですけど、これも今だからこそできる選曲だなって思います。

菜月:普段のライブだったら絶対入ってこない曲も披露できるので、メンバーのいろんな顔が見られて面白いです。

なぎさりん

ーー「こんな曲を入れてみました」という選曲はありますか?

杉本莉愛(以下、杉本):CANDY GO!GO!ってカッコいい曲がメインなんですけど、私が考えたセトリの回では、「あーもう好き!」というめちゃくちゃ可愛い、ザ・アイドルな昔のCANDYの曲を入れたりしました。

ーー何年ぶりになるんでしょう?

杉本:......何年ぶりになるんですかね?

なぎさりん(以下、なぎさ):CANDY GO!GO!ってもともと別グループの派生ユニットだったんです。オリジナル曲の「そしてまた逢えると云うよ」ができるまでは、その別グループの曲をやっていたので、「あーもう好き!」は0.5曲目くらいな感じ。昔は定番だったんですけど、今は滅多にやらないです。

菜月:私、7年前くらいにCANDYに入ったんですけど、「この曲は覚えなくていい」って言われて(笑)。今回のライブで初めて覚えて披露したので、相当レアですね。

ーーオリジナルメンバーのなぎささんしか知らないくらいの曲。

なぎさ:そうです。私が一番最初に覚えたのが「あーもう好き!」でした。

一同:へぇー!

なぎさ:会社のONEtoONE Agency所属のソロの方が歌ったりしていて、ファンにも「この曲は!」っていう知る人ぞ知る名曲みたいになってます。

ーーそこから11月には名古屋でワンマンライブを開催しました。

なぎさ:できました。無事に。

ーー有観客ライブ自体は?

菜月:ワンマンは今年初めてでしたけど、対バンだったり主催のライブは8月から。

菜月アイル

ーー段階を重ねてワンマンライブをやってみて、実感はいかがでしたか?

なぎさ:今年はもっとワンマンをやる予定だったんですけど、コロナの影響でなくなってしまって。不安もありつつ、ずっと我慢していたのを形にしてやった思い入れの強いワンマンでした。名古屋にもなかなか行けずに期間が空いてしまっていたんですけど、しっかり集まってくれて絆を再確認できました。

ーー前回のインタビューでは、毎日30曲披露している配信ライブを経て、ファンと再会した時に「こんなにすごかったっけ」と思わせたいと言っていましたよね。

菜月:実際、お客さんの声としては、「自粛期間に入る前よりパワーアップしたね」とみんなが言ってくれるのでありがたいです。

磯野:「個々のレベルが上がったね」って言ってもらえるようになりました。

ーー皆さんの中でもそういった実感はありますか?

なぎさ:ダンスのキメの部分をこうしたらカッコよく見えるっていうのを身体で勝手に表現できるようになったり、ステージ上でのグループとしてのシンクロ率がアップしたかなと思います。

ーーライブで「Infinity」は歌っているんですか?

菜月:8月以降に皆さんの前で少しずつ。最初は配信ライブでお披露目だったので、やっとお客さんの前で歌えるようになったんですけど、「Infinity」のポーズになった瞬間に「お!」と言ってくれるのが嬉しいです。思い入れが強くて、お客さんの前で歌うと8割くらいの確率で泣きそうになっちゃうので、それを堪えながら気持ちを込めて歌っています。今まではカメラに向かって歌うライブだったので、目の前にお客さんがいてくれるのはありがたいことですし、一人ひとりに届けばいいなと、歌にも今まで以上に真剣に取り組めるようになりました。

夏井さら(以下、夏井):カメラの前で歌ったり踊ったりすることが、どこか物足りなかったりするところもあって、生でお客さんのリアクションを見ながら歌うと余計に感情が込めやすくなりますし、歌詞への想いが強くなります。

夏井さら

「お父さんが娘にラブレターを書いて、それを歌ってる気持ち」

ーー9月には配信シングル「Deep Surrender」をリリースしました。

杉本:私がリードボーカルを歌っています。歌詞自体は恋を諦めちゃう内容かなと思うんですけど、今自分が思っている「諦めたくない」というものに当てはめて聴いてみて、深く伝わってくれたらいいです。

ーー歌い方が特徴的ですよね。カッコよくもありつつ、お茶目というか。

杉本:初めて歌うジャンルの曲だったので、どう歌おうかと試行錯誤しながら、プロデューサーから求められているものに合わせて頑張って歌いました。

ーーあまり見せたことのない歌い方なんですね。

杉本:そうですね。CANDY GO!GO!に入ってから、カッコいい曲でメインをもらったことがなかったので。どうしても声が可愛い寄りだから不安もあったんですけど、Bメロでがなりのようなシャウトを入れたりしてみました。

ーーラップの部分は?

杉本:2人(菜月、磯野)が。

ーーCANDY GO!GO!としては、今までの曲にラップってあったんですか?

磯野:ラップっていうラップはなかったと思いますね。

磯野未来

ーーそんなラップに挑戦してみていかがですか?

磯野:噛みます!(笑)。

菜月:焦っちゃいますね。

磯野:ラップ詞を担当した森心言さんが歌ってるバージョンを聴いて練習してるんですけど、イメージ通りにいかないですね。普通に歌うのと感覚が違うので難しいです。

ーーレコーディングの時にアドバイスをもらったりは?

磯野:テンションを変えて、いろいろやってみたんですよ。テンション高いバージョンのラップ、一つひとつを低くキメていってみたりしてみたんですけど、結果どれが使われたんだろう……。自分でもやりすぎて分からない(笑)。

菜月:自分っぽさも出せればいいなと思って、いろいろチャレンジはしてみているところです。

磯野:いつも試行錯誤ですね。ライブのテンションによって、ワー!って上げていったり、一番自由にできるところではあるので。

杉本莉愛

ーーそんな「Deep Surrender」が収録されているのが今回のシングル『Since 2010~』です。表題曲は前作の「Infinity」と対をなすような作品ですよね。

なぎさ:前回はメンバーから見たCANDY GO!GO!で、今回はプロデューサーのOKBさんから見たCANDY GO!GO!の目線なので、また違ったCANDY GO!GO!の見え方ができるんじゃないかなと思います。

【MV】CANDY GO!GO!「Since 2010~」/フジテレビ系音楽番組「Love music」2020年12月度エンディングテーマ曲

ーー作詞したOKBさんからのアンサーソングを受け取るような。

なぎさ:お父さんが娘たちにラブレターを書いて、それを歌ってる気持ちです。お父さんの想いを代弁して私がみんなに届ける感じ。私はOKBさんと考えが似ているので、感情移入しやすかったです。

ーーサビ終わりの〈My Daughter/夢をかなえてゆくだけだよ〉という歌詞は、まさにですよね。

永瀬りか(以下、永瀬):私たちのことを思ってくれているんだなっていうのが、歌詞から伝わってきて。卒業していったメンバーのことまで気にかけてくれているのも嬉しかったです。

永瀬りか

なぎさ:私たちもなんですけど、卒業メンバーとかCANDY GO!GO!に関わった全ての人に向けての曲なので、今いるメンバーで突き進んでいくぞっていう熱い想いに、歌っている時もグッときますね。

ーーこの曲はりんさんがリードボーカルですけど、歌えるのはりんさんしかいないというような楽曲でもあります。

なぎさ:これ、私以外だったらキレてましたね。

一同:ははははは!

なぎさ:なんであいつやねんって。

ーー宇野さんだったらダメだったと。

宇野:なんで、私(笑)。

なぎさ:別にいいんですよ。みんなの声を聴いてもらいたいですし。でも、私の方が上手く、情熱的に歌えるぞっていう気持ちはあります。

宇野みずき

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