Crystal Kay、ヒゲダン「I LOVE...」など楽曲カバーで得た新たな発見 20周年迎えた今後のビジョンも語る

Crystal Kayが語る、カバーで得た新たな発見

様々な経験を経て磨かれる歌の表現

ーー歌といえば、去年は舞台『ピピン』でミュージカルに初挑戦しました。ミュージカルでの歌はやはり別物ですか?

Crystal Kay:全然別物ですね。ポップスやR&Bとは違う。『ピピン』は一部でモータウンの曲を使っていて、ソウルフルというかファンキーなカラーがあったから、自分っぽさを入れられたけど、オーソドックスなミュージカルになるとクラシカルな歌い方やストレートな発声をするから全然歌い方が違う。そういう新しい挑戦はありました。

ーーその経験が自身の歌にもたらした変化はありますか?

Crystal Kay:自分ではあまり気付かないけど、変わったと言われることはあります。舞台を経験して自分に自信を持てたから、歌うスタンスに変化があるのかも。基本お芝居だから、どれだけ目の前の人に届けられるかっていうのが大事で。それを経験したからか、舞台後に初めてCrystal Kayとしてライブをやったときは声にパワーがついていたし、ミュージカルの歌は強弱が激しいから、自分の歌でもメリハリを出すようになったかも。あとは歌詞にもっとフォーカスする、言葉をもっと意識するようになったような気がします。

ーーKayさんには、いろいろなタイプの楽曲を歌えるシンガーという印象があるんです。R&Bをルーツに持ち、ポップスやロック調の楽曲も歌い、ミュージカルの舞台にも立ち、さらに今回はカバーですから。そのことについてはご自身でどのように捉えていますか?

Crystal Kay: “いろんなことをやれる”じゃなくて、それをひとつに固めた“Crystal Kayサウンド”を確立したくて。そこは次のオリジナルアルバムでやりたいと考えていて。

ーーいろんなフィールドに立ってきた経験をギュッとひとつにしようと。

Crystal Kay:その“なんでも歌える”っていうのは良いところでも悪いところでもあるのかなと。デビュー当時は「これってCrystal Kayのサウンドだよね」っていうのがあったと思うんですよね。でも「恋におちたら」から、キラキラした王道のJ-POP路線を求めていって。その過程で私の芯がどんどん薄くなっていっちゃったのかなとも思っているんです。だから、今、34歳の大人のCrystal Kayとして「これがCrystal Kayだよね」っていうものをもう1回作りたくて。

ーー今回のカバーアルバムが、そこに向けたひとつのステップになるといいですね。

Crystal Kay:そうですね。今回のカバーアルバムは、サウンドとかフィーリングは私っぽさを入れるようにしてるから、そういう意味では次に行くステップになっていると思います。

ーーデビューから20年歌ってきて、たとえば喉のケアなど、歌うことに対して普段から気をつけていることはありますか?

Crystal Kay:特別なことはしてないですね。ヤバそうだなと思ったら乾燥に気をつけるくらい。鼻うがいだけは日課にしてます。

ーー10代の頃はケアしてましたか?

Crystal Kay:してない、してない(笑)。20代もしてない(笑)。でも30代になってケアというより、喉も筋肉だから準備は必要になりました。歌う前は必ず40分のブレスエクササイズと、40分のボーカルエクササイズ。あとストレッチとちょっと筋トレしてから歌うんです。レコーディングのときもライブのときも。

ーーそれはいつ頃から始めたんですか?

Crystal Kay:6年くらい前から。ニューヨークに音楽留学したときに教わりました。運動前の準備運動と同じで、やっぱり喉も温めておかないといけないから。日々の筋トレみたいなものです。

ーー歌うアスリートですね。

Crystal Kay:そうですね(笑)。やっぱり声を出しておくのと出しておかないのとでは全然違うから。こうしたらこうなっちゃうとか、こうすればこうなるんだみたいな、自分の喉の調子が自分でわかるようになってきました。声出しをしてないと高い音程は出にくくなっているし、やっぱり準備はしないといけないんだなって。

アーティストとしてのスタイルを確立していきたい

ーーひとりのアーティストとして、今後、どのように活動していきたいと考えていますか?

Crystal Kay:さっきの芯の話に戻りますけど、それを見つけたいですね。いまだに1stアルバム『C.L.L ~CRYSTAL LOVER LIGHT~』が大好きなんです。サウンドとかプロダクションが最高だと思っていて。あのサウンドを今、私がやったらめっちゃいいんじゃない? と思うから。あのアルバムの曲たちは今聞いても全然古くないんですよ。

ーー20年前のアルバムだけど、色褪せていないと。

Crystal Kay:たぶんタイムレスなんですよ。プロダクションも、エンジニアさんとかバンドメンバーとか腕の立つ人ばかりだったし、良い意味でこだわりが強い人が揃ってるチームだったから、めちゃくちゃリッチなものが作られていたんだと思う。サウンドは洋楽っぽいんだけど、メロディは日本らしさというか、ちょっとノスタルジックで、歌詞も良くて。

ーーティーンネイジャー感が普遍性に繋がっているところもあるでしょうし。

Crystal Kay:そう。それを13歳とか14歳の私が歌ってるから、すごく面白いバランスで成立していて。最近、自分の中でも納得したんです。これが私にしかできないサウンドなんだ、私にしかできないJ-POPなんだって。日本語の歌詞、メッセージ、メロディなんだけどトラックや歌い方がR&Bっていう。そのミックスが私にしかできないものなんだって。

ーーそこにもう一回立ち返ろうと。

Crystal Kay:それをさらに強くしていこうと。いろんなタイプの曲を歌えるのは日本だと良いところでもあるんだけど、ニューヨークに行ったときに、現地で作ったデモ音源を向こうのプロデューサーに聞かせると「君は何がしたいの?」って言われるんです。

ーースタイルが見えないと。

Crystal Kay:そう。「What’s your story?」「え!?」みたいな。「私、振り幅あるんですけど」って言うのが通用しない。だから、海外でやりたいとかそういう意味じゃなくて、ひとりのアーティストとして今後しっかりスタイルを固めていきたいなっていう思いが今は強くありますね。

ーークリ“スタイル”・ケイを確立させていきたいということですね。

Crystal Kay:そう。“クリスタイル”をね(笑)。

■リリース情報
先行配信第3弾「I LOVE...」
2020年12月11日(金)配信
配信はこちら

先行配信第2弾「歌うたいのバラッド」
2020年8月28日(金)配信
配信はこちら

先行配信第1弾「3月9日」
2020年3月18日(水)配信
配信はこちら

■リリース情報
先行配信第三弾「I LOVE...」
配信日:2020年12月11日(金)
詳細はこちら

先行配信第二弾「歌うたいのバラッド」
配信日:2020年8月28日(金)
詳細はこちら

先行配信第一弾「3月9日」
配信日:2020年3月18日(水)
詳細はこちら

Crystal Kay インフォメーション

■ライブ情報
『Crystal Kay Crystal Xmas 2020』

<ビルボードライブ大阪>(1日2回公演・2DAYS)
12月9日(水)1stステージ 開場17:30 開演18:30/2ndステージ 開場20:30 開演21:30
12月10日(木)1stステージ 開場17:30 開演18:30/2ndステージ 開場20:30 開演21:30

サービスエリア¥8,800
カジュアルエリア¥8,300(1ドリンク付き)
※飲食代は別途精算

<ビルボードライブ東京>(1日2回公演・2DAYS)
12月19日(土)1stステージ 開場15:30 開演16:30/2ndステージ 開場18:30 開演19:30
12月20日(日)1stステージ 開場15:30 開演16:30/2ndステージ 開場18:30 開演19:30

サービスエリア¥8,800
カジュアルエリア¥8,300(1ドリンク付き)
※飲食代は別途精算

<ビルボードライブ横浜>(1日2回公演・2DAYS)
12月24日(木)1stステージ 開場17:30 開演18:30/2ndステージ 開場20:30 開演21:30
12月25日(金)1stステージ 開場17:30 開演18:30/2ndステージ 開場20:30 開演21:30

サービスエリア ¥14,300(クリスマスプレート、グラスシャンパン付)
カジュアルエリア ¥8,800(グラスシャンパン付)
※飲食代は別途精算
 *本公演の横浜公演の予約はビルボードライブWEBサイトおよびプレイガイドにて。ビルボードライブ予約センターでの電話受付なし。

【発売日】
Club BBL会員先行=11月10日(火)正午より
一般予約受付開始=11月17日(火)正午より

※本公演は、政府および各自治体から発表された新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを踏まえ、各会場の最大収容人数を通常時以下になるよう調整した新型コロナウイルス感染症対策用の座席レイアウトを使用し公演を開催。
公演詳細はこちら

Billboard Live Official Web

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