Newspeak、ライブで確認した音楽を通して信じられるもの ネクストフェーズも示した代官山UNIT公演

Newspeak、ライブで確認した“信じられるもの”

 そしてステージは後半へ。SFチックなSEが入りReiが鍵盤に向かう。初期から彼らを追いかけている人たちには特にお馴染みの軽快なフレーズが弾ける「Media」は、その引き締まったポップな魅力を発信しながら、時空が捻じ曲げるかの如くプログレッシブなアレンジのパワーが増大。さらにStevenの超人的なドラムソロが続き異次元空間を演出する。そして初期の代表曲「What We Wanted」から、トロピカルな爽快感とロックバンドたるダイナミズムのコントラストが光るキラーチューン「Lake」でラストに向けて疾走。「みんなで歌いたいけど規定が……。配信の方は歌ってください」とReiが呼びかけたことを受けて、会場の観客は大きく手を振って応えた。

 最後は、4カ月連続シングルの締めにリリースされた「Blinding Lights」。「手放しで希望を歌ったりは難しいと思ってるけど……、浮き沈みがあるのが“にんげんだもの”」とインタビューで相田みつをの名言にならってYoheyが発言したことをReiが引用し、「それ俺のやつ?」と返すYohey。Reiが「希望に満ちた? 満ちてない?」と言ったことに対し「希望に向かいたい曲」と続けるYohey。そんな二人のやりとりが象徴するように、音楽とともにフロアと画面の向こうにいる観客が希望が光る未来へと向かう道筋が見えるようなフィナーレだった。

 配信はここで終了したが、会場ではまさにそのネクストフェーズを示唆する新曲「Great Pretenders」が演奏された。そう、4カ月連続シングルのリリースからこの日のライブまでの流れはこれで終わりではない。自問自答と身近な人たちへの想い、すなわちミニマムなスタンスがマキシマムへと繋がるNewspeakのロック。お互いに信じられるものがあることを支えにした彼らと我々の旅の先が、ますます楽しみになるアンコールだった。

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Newspeak オフィシャルサイト

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