欅坂46、改名という決断は“英断”となるかーー新たなグループに向けたメンバーの心情

 “欅坂46 改名”。

欅坂46『欅共和国2019』(通常盤)

 最初にこの発表を聞いたとき、正直筆者も戸惑いを隠せなかった。これが誰の発案で、どれほどのメンバーが拒否し、どれくらいの話し合いが行われたのか、現時点では明らかにされてないため実際のところはなんとも言えないが、少なくともメンバー全員が受け入れるのに相当な時間がかかったことは想像に難くない。

 考えてみれば、こうした決定にすぐさま楯突きそうな平手友梨奈はすでに脱退してるし、他に「No」と言いそうな志田愛佳や鈴本美愉といったやんちゃなメンバーももういない。みんなの前では言えないが、こっそりマネージャーに相談していそうな今泉佑唯も一番最初に卒業している。確かに今いる28人は、下された決定に対してうまく対応しようとする器用で素直なメンバーたちである。

 大きな変化は、その瞬間で良し悪しの判断がつきにくい。後々になって失策とされることもあれば、何年も経ってからやっと英断だったとされることもある。昨今の世の中の状況を鑑みてこれまで通りの活動がしにくくなっているのであれば、“いっそ”という判断なのかもしれない。いずれにせよ、キャプテンの菅井友香がブログで、

「この改革を私たちの活動と行動で正解にして行きたいです」
参照

 と綴っていることが何よりも明確な答えなのだと思う。この決断がどちらに転ぶかは、メンバー、そしてその彼女たちを応援するファン次第なのであろう。未来を良い方向にも、悪い方向にも向かわせられる岐路に立っているというわけだ。

 そんな“未来を変えられる力”を持った彼女たちは今、グループに対してどのように向き合っているのか。それぞれの言葉を振り返ってみたい。まず、真っ先にブログが公開されたのが守屋茜。

私達も

新しく生まれ変わるという

決断は、受け入れるのに理解するのに時間がかかりました。

でも過去は捨てるわけではありません。これからも欅坂46が大好きだしその培ってきた事は大切にしていきたい。背負っていきたいです。

けど前に進むためには、時には過去を忘れないといけないこともあります。

改名して新たに出発する時はきっとひとまわり大きくなった私たちをおみせします。

このメンバーなら乗り越えられると思います。

もうこれからはチャンスをものにして絶対に応援してきてよかったとそう思って頂けるグループになります!!(参照

 デビューから約5年間歩んできた一期生にとって、今回の決断は心苦しかったに違いない。しかし、ブログには副キャプテンらしい力強く前向きな言葉が並んでいて非常に頼もしい。「このメンバーなら乗り越えられる」という言葉には、多くのメンバーが勇気付けられることだろう。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる