「コロナ以降」のカルチャー 音楽の将来のためにできること

m-flo ☆Taku Takahashi×VERBALが語る、コロナ以降の発想の転換「様々なファクターを見直してエンタメの届け方を考えたい」

求められているのは“繋がり”

ーーそんな中で、☆Takuさんは『BLOCK.FESTIVAL』を主宰しました。同企画の開催に至ったきっかけを教えてください。

☆Taku Takahashi:きっかけは至ってシンプルです。音楽好きな人たちや演奏したいアーティスト、その両者にとってライブ体験はすごく重要なものだと思います。もちろん、SNSなどで個々にライブ配信をすることも素晴らしいとは思いますが、僕はみんなの力を合わせて何かを発信して、そこで繋がりを生み出していけるような状況を作りたかったんです。

ーー開催してみての反響は?

☆Taku Takahashi:これまで『BLOCK.FESTIVAL』を2回開催しましたが、約50万人くらいの人たちがチェックしてくれたんです。何より嬉しかったのは、「こういう状況下でも音楽を楽しめることが嬉しい」というポジティブなコメントがたくさん届いたことです。7月には3回目の開催を予定しているのですが、そこでもどのようにリスナーの方々とアーティストの方々のいい繋がりを作ろうかと、今準備している最中です。

ーー『BLOCK.FESTIVAL』で面白いと思ったのが、ライブだけではなく、それに紐づくグッズなども展開していたところです。本物のライブさながらの一体感を体験できるような施策がたくさんありました。

☆Taku Takahashi:今、改めて求められているのは、“繋がり”だと思うんです。2011年に東日本大震災が起こった時、日本全体が過酷な状況の中にありましたが、それでも人と人と繋がりたいという気持ちは強かったですし、ピンチの時にみんなで集まって困難を乗り越えようとすることは大切なことだと改めて痛感しました。みんなで一体感を持って感動を生み出すこと、さらにどうやってその対価を作っていくのかが、今後の重要なポイントだと考えています。

 また、みなさんそれぞれ自宅のネット環境が違う中、ライブの見せ方をどうアップデートしていくかも考えなければいけません。最初のうちは、視聴者が自宅で見られて、アーティストも自宅やホームスタジオで演奏するという点が新鮮だと思います。ただ、回数を重ねるとみんな慣れてくると思うので、エンタメとしてどう改良していくのか、見る側の立場になってそのニーズに応えていくことが大事になっていくと思います。

ーーVERBALさんは、『BLOCK.FESTIVAL』の取り組みついてどう思いましたか?

VERBAL:やれることはどんどんやった方いいと思います。「ライブハウスやクラブ、フェスは止まったとしても、音楽は止まらない」というメッセージを、リモート環境下でもしっかり発信していくことは素晴らしいと思いました。

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