稲垣吾郎の日々のルーティーンが伝える律する心の大切さ 心地よい暮らしを継続していく秘訣とは?

 このSTAY HOMEをきっかけに、私たちの意識は自分の内側へと向いた。どうしたら、自分がより心地よく過ごせるか。「時間がない」と言って目をつぶってきた部分にも、一度立ち止まって考えた貴重な時間だったのではないだろうか。

 部屋を美しく保つこと、手間暇をかけて食生活を充実させること、ウォーキングなど身体を動かして健康を維持すること、好きな作品をじっくり鑑賞すること、時間を取って自分自身のケアをすること……多くの人がこの期間中に目覚めたものの多くは、すでに稲垣が日常的に取り組んできたことだ。

 稲垣が言う部屋着も、「上質な気持ちのいいカシミヤの部屋着とか着ることもあるんですよ。ま、自慢してるわけじゃないんですけど」としっかり選びぬいたもの。自分にとって気持ちいいものに囲まれた生活を見失わない。稲垣の美意識はそこにある。

 「カシミヤの部屋着でそのまま寝ちゃった日には、朝、結構毛玉になってるんですよね。そんなときは、朝反省しながら、毛玉取り器で毛玉を取ってる」と、稲垣も日々自分を律しながら理想的な生活を目指し続けているというのだ。

 この先、社会が動き始めれば、また忙しい日常が戻ってくるだろう。このSTAY HOMEで見つけた“自分にとって大事にしたいこと”が、ついうっかりないがしろになってしまうこともあるかもしれない。そんなときには、稲垣の部屋着についた毛玉を思い出したい。自分の中のモヤモヤと一緒に、脳内で毛玉を取り除き、気持ちを新たにするのだ。失敗も反省も含めて日々のルーティーンであることを稲垣は教えてくれた。理想を目指しながら、完璧じゃないところも受け入れる余裕を持つこと。自分にとって心地よい暮らしを続けていくために。

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