GENERATIONS 片寄涼太、グループでもソロでも大活躍 歌、パフォーマンス、演技……多方面で輝く魅力を分析

 また片寄は、『PRINCE OF LEGEND』シリーズの挿入歌として80年代の洋楽ヒット曲をカバーしている。「PSYCHIC MAGIC」のカバーでは、原曲を歌うG.I. ORANGEバージョンを現代風でよりクールにアレンジしている。『PRINCE OF LEGEND』の世界観を演出するのにふさわしいメルヘンな雰囲気も、片寄の甘いボーカルだからこそ生み出すことに成功していると言える。

 新曲「Possible」は向井太一と☆Taku Takahashi(m-flo)のプロデュースで片寄の甘い歌声がいわゆる“EXILE TRIBEらしさ”とは一味違う雰囲気で演出されている。シティポップに寄せた音作りかつ等身大なラブソングである同曲を見事に歌い上げ、成熟された魅力も感じられた。同曲は映画の主題歌ながらも片寄自身のアーティスト性をより広げる挑戦的な1曲だ。

片寄涼太「Possible」

 演技にも定評がある片寄。2014年に放送されていたドラマ『GTO』(フジテレビ系)では生徒役で出演し、演技初挑戦ながら存在感を示すことに成功。結果として個人の名前やGENERATIONSの名前が知れ渡る大きなきっかけの一つとなった。映画初出演となった『兄に愛されすぎて困ってます』では主人公の兄役を演じ、俳優として本格的にブレイク。映画『PRINCE OF LEGEND』ではセレブな高校生役を演じて王子様キャラを発揮し、話題のドラマ『3年A組』では甲斐隼人役を演じた。『3年A組』ではクラスの中心的存在として正義感の強い役柄も見事に演じきった上、持ち前のダンススキルから「3年A組朝礼体操」も華麗に踊るなど「3年A組」ブームの中心として注目を集めた。昨年末に公開された映画『午前0時、キスしに来てよ』では国民的スーパースター・綾瀬楓役を演じるなど、若手俳優としての人気も確実に上昇していると言えるだろう。

 片寄は「意外と男らしい」と他のメンバーから言われており、その中性的なビジュアルとは反対にEXILEらしさの感じられる力強さを内に秘めているようだ。いろんなジャンルの音楽に取り組んだり、昨年は劇場アニメ『きみと、波にのれたら』で声優としても主演を務めるなど歌だけではない様々なエンターテインメントで結果を残すそのポテンシャルの高さはLDHの中でも目を見張るものがある。昨今ではGENERATIONSとしても個人としても目覚ましい活躍をみせている片寄が、自身の個性を持ちつづけたまま常に存在感をみせ、着実にアーティストとして成長していく姿を見守っていきたい。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006

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