山内惠介「今が幸せだと確実に言えます」 デビュー20周年への期待高まった国際フォーラム公演
4月から全国47都道府県ツアー『全国縦断コンサートツアー2019スペシャル』を開催中の山内惠介が、10月23日に東京・国際フォーラムホールAで、そのスペシャルバージョンである『全国縦断コンサートツアー2019スペシャル』を開催した。これまでの活動を振り返り、デビュー曲「霧情」から今年3月にリリースした「唇スカーレット」までシングル曲を中心に披露したほか、美空ひばりのカバーメドレーや米津玄師「Lemon」のカバーも披露。背中に百合の花が描かれたスーツや着流し、電飾が仕込まれたジャケットなど煌びやかな衣装と共に3時間、魅せて聴かせ、来年迎えるデビュー20周年に向けて期待が高まるステージを繰り広げた。
敬愛する美空ひばりをカバー
2020年にデビュー20周年を迎える山内。コンサートは、2001年のデビューシングル曲「霧情」で幕を開けた。国際フォーラムホールAでのコンサートは約1年ぶりで、観客の「おかえりなさい」の声に「ただいま」と応え、「自分で言うのも何ですが、演歌界の貴公子・山内惠介でございます」と挨拶して会場を和ませた。
第一部の見どころになったのは、“昭和名曲列伝”と題されたコーナー。「母親から影響を受けて、美空ひばりさんの歌を聴くようになりました。初めて口ずさんだひばりさんの曲は『みだれ髪』でした」と思い出を語り、同曲を含めたメドレーを熱唱。「りんご追分」では曲中の口上に拍手が沸き起こり、「津軽のふるさと」はワンコーラスをピアノ1本で披露する演出も。素晴らしい歌唱力と表現力で、津軽地方の厳しくも雄大な自然が目の前に広がり、大きな拍手と歓声がそれに応えた。
また、最新シングル曲の「唇スカーレット」を歌う際には、背中に百合の花があしらわれたスーツを着て登場した。山内は、デビュー曲「霧情」の歌詞に〈百合の花〉が出て来ることから、百合をシンボルにしている。百合の花言葉は、「純粋、純潔、無垢」で、「それにたがわぬように活動していきたい」と山内は話す。「唇スカーレット」は情熱的な愛情を歌ったラテン調の楽曲で、サビに決めポーズなどの振り付けを導入したチャレンジングな楽曲。3月のリリースから、10万枚のロングヒットを続けている。作詞を担当した松井五郎からは、「この曲は色彩歌謡。この曲でみんなを赤く染め上げてほしい」との言葉をもらったそう。実際に赤いペンライトで染まった会場を見渡しながら、「奇しくも朝ドラのタイトルも『スカーレット』じゃないですか。朝ドラに出たい!」と、ユーモアも交えた山内。リズムに乗って色気のある歌声を響かせると、合いの手に「惠ちゃん!」と会場から声がかかった。
また第一部の最後に歌った「さらせ冬の嵐」では、昨年末の『第69回NHK紅白歌合戦』で着用した白のロングコートを着て登場。荒々しい冬の海の映像をバックに力強い歌声を聴かせて、5年連続出場に向けて意欲を見せた。