THE RAMPAGE、結成5周年イベントに1万人動員 「一人一人に伝えるつもりで頑張っていきます」

 9月12日はTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEとそのファンであるRAMPAGE FAMILYにとって特別な日だ。2014年にメンバー全員が正式メンバーとなった日であり、2018年には記念すべき1stアルバム『THE RAMPAGE』をリリース。結成5周年を迎えたこの2019年9月12日、東京・都立代々木公園野外ステージで『THE RAMPAGE from EXILE TRIBE 5th Anniversary Special Event』を開催した。

 この場所に彼らが立つのは2回目の武者修行ファイナル(2016年5月)ぶり2度目となるが、今回は前回をはるかに上回る約1万人を動員。オープニングに鳴り響いたのは、この日MVが解禁されたばかりの新曲「SWAG&PRIDE」(10月4日公開の映画『HiGH&LOW THE WORST』、日本テレビ系ドラマ『HiGH&LOW THE WORST EPISODE.O』劇中歌)。エッジのきいたギターサウンドと、リーダーのLIKIYAを筆頭に見せるエネルギッシュかつシンクロ感のあるパフォーマンスが、いやがおうにも会場全体の熱気を高めていく。映画&ドラマの中で“てっぺんを目指す”花岡楓士雄を演じている川村壱馬がコートを翻す姿や、楓士雄とタッグを組んで闘う高城司を演じる吉野北人の凛々しい表情も、作品の世界観を彷彿とさせた。

 そしてメジャーアーティストとしての彼らの始まりの曲である「Lightning」、抜群の知名度を誇るヒットナンバー「LA FIESTA」と続けざまに披露。「LA FIESTA」ではボーカリスト3人の、歌いラップしながらもパフォーマーたちとしっかり呼吸をシンクロさせつつ舞い踊る姿に目を奪われた。登場時にコワモテなイメージのサングラスをかけていたLIKIYAがいつの間にかそれを外し、ファンに笑顔を向けていたのも印象的だった。

 続く「WELCOME 2 PARADISE」では、川村、RIKU、吉野がそれぞれパフォーマーを率いる形で3チームに分かれてパフォーマンスを展開。同曲での16人が1列になって同じ振りをカノン(拍ズレ)で繰り出していく様子は、大所帯グループならではの見ごたえを感じさせた。ラストの「DREAM YELL」では、結成から苦楽を共にしてきたメンバーがかわるがわるハイタッチしたり肩を組み合う様子に、この日一番の歓声が上がった。同曲では3人のボーカリストの絶妙なハモりが楽しめるが、生で体感するRIKUのツヤのあるフェイクなどにはとくに感嘆させられた。

 終盤のトークコーナーでは、気になるニューシングルについて「『SWAG & PRIDE』は歌詞から出てくるエネルギーが強くて、男同士が魂と魂でぶつかっているようなイメージの楽曲」(鈴木昂秀)、「この曲は映画『HiGH&LOW THE WORST』のアクションシーンで使われているんですが、迫力のある映像にこの楽曲が加わることでさらに熱い世界観を楽しんでいただけると思います」(吉野)とのコメントが。さらに10月30日発売の2ndアルバム『THE RIOT』についても言及があり、ここでアッパー&トロピカルなサウンドのリード曲「Move The World」の音源が初公開された。

 終演後の囲み取材では「5年間で自分たちの発信したいことをより現実にしていけるようになってきたと思う。その中でブレないTHE RAMPAGEと進化していくTHE RAMPAGEを同時に見せていけたら。今年はアリーナツアーもやらせていただきましたが、もっと大きなステージ……たとえばドームのステージとかでパフォーマンスすることが僕らの夢でもある。でも一足飛びにそこを目指すのではなく、目の前にあることに一つ一つ全力で取り組んでいって、そこにたどりつけたら」(陣)、「1stアルバムと今回リリースする2ndアルバムで培った色をさらに濃くして、よりインパクトのあるものに変えていきたい。この16人ひとりひとりの個性をより濃くして、それが1つの大きなTHE RAMPAGE流のエンタテインメントにできるように」(LIKIYA)と、今後の抱負について語った。

 去り際にグループを代表して陣が「自分たちはファンのみなさんを幸せにしたい、笑顔にしたいという気持ちで活動を続けています。その中でどれだけ応援してくださる方が増えても、それを一人一人に伝えるつもりで頑張っていきます」とコメント。結成から5年を経ても変わらないこのスタンスを胸に、さらなる大舞台に向かって進んでいくTHE RAMPAGEに惜しみない拍手が贈られ、メモリアルな一日が締めくくられた。

(取材・文=古知屋ジュン)

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