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DracoVirgoが語る、『FGO』テーマ曲以降に見出した“バンドの強み”と“ハイカラ時代からの変化”

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 HIGH and MIGHTY COLOR(以下、ハイカラ)の元メンバー、MAAKIII(Vo)、mACKAz(Ba)、SASSY(Dr)の3人で結成されたDracoVirgo。2017年には毛蟹とコラボレーションし、『Fate/Grand Order』の『亜種特異点4 異端なるセイレム』テーマソング「清廉なるHeretics」をリリースしたことも記憶に新しい。

 その後、配信限定で発表したオリジナル曲やMAAKIIIのソロ作のリアレンジ作品に続いて、いよいよ正式なデビューシングル『ハジメノウタ』を完成させた。表題曲は、現在放送中のTVアニメ『ありふれた職業で世界最強』(AT-X、TOKYO MXほか)のED主題歌。主人公・ハジメとともに旅を続けるユエの視点から、ハジメへの気持ちをストレートに歌ったラブソングになっている。ギターレスの3人組という特殊な編成のプロジェクトならではの強みや、今回の制作作業について、メンバーに聞いた。(杉山仁)

「清廉なるHeretics」がバンドに与えた変化

ーーみなさんはつい先日、『Fate/Grand Order』(以下、『FGO』)の簡体字版3周年を記念したリアルイベント『Fate/Grand Order EXPO Shanghai 2019』に出演したばかりだと思いますが、上海でのイベントはどうでした?

mACKAz:会場はすごい盛り上がりでした。僕らは今回、「清廉なるHeretics」のライブパフォーマンスで出演させてもらいましたけど、そのライブ自体もそうですし、他のステージもそうで、『FGO』が中国の人たちにも愛されていることがすごく伝わってきました。

ーー通訳さんを介して話しているときでも、出演者のみなさんが日本語で話している段階でお客さんからレスポンスが返ってくるような、熱気溢れる雰囲気だったそうですね。

MAAKIII:やっぱり、日本のゲームやアニメを愛してくれている方の中には、そこから日本語を勉強してくれる方も多いみたいで、「すごく温かいな」と思いました。まさに壁がないという雰囲気で、「世界と繋がる喜びってこういうことなんだな」と実感しました。

ーーDracoVirgoの場合、サイトを多言語で用意していたりすると思うので、海外の方と繋がれるというのは嬉しい体験だったんじゃないかと想像していました。

MAAKIII:そうですね。もう、どんどん行きたい!(笑)。

mACKAz:中国に限らず、他のアジアの国にも行ってみたいと、ずっと思っていますね。

ーーライブ自体も、みなさんが毛蟹さんとの楽曲「清廉なるHeretics」を演奏する際にスクリーンに『亜種特異点Ⅳ 異端なるセイレム』の登場人物アビゲイルの映像が流れていたりと、とても凝ったつくりになっていたのが印象的でした。

SASSY:パフォーマンスもめちゃくちゃ盛り上がってくれて嬉しかったですし、あと、会場に色んなブースがあるんです。その中で『FGO』のカラオケ大会も行われていたんですけど、bilibili動画のスタッフの方に聞いたところ、そこで「清廉なるHeretics」を男性が歌ったりもしてくれていたみたいです。僕らも聴いてみたかったですね。

MAAKIII:自分たちが普段いる日本を越えて、楽曲が愛されて、そんなふうに温かく接してくれていて。パフォーマンスでも、上海の方々とのエネルギー交換ができた実感がありました。実は私たち、体調はボロボロだったんですけど……(笑)。

ーー何でも、mACKAzさんはお腹を壊してしまっていたそうで。

mACKAz:その不調、実は今も続いているんですよ(笑)。

MAAKIII:それに私も、初めて熱中症で倒れてしまって。その結果、リハーサルができなかったので、ライブがはじまるまでは不安もありました。でも、みなさんの熱狂的な愛のパワーに助けられました。その熱気に私たちも引き上げられていった感覚です。

ーー当日に披露した毛蟹さんとの楽曲「清廉なるHeretics」は、DracoVirgoを結成してほぼ最初にレコーディングした楽曲で、実はみなさんがその後、自分たちの音楽性を固めていくうえでも、大きなきっかけになったそうですね。

MAAKIII:そうですね。そもそもコラボレーションのきっかけをくれたのも、ハイカラメジャーデビュー時に担当してくれた山内(真治/アニプレックス)さんだったので、そういう意味でも、DracoVirgoという旗を掲げる中で、ずっと一緒に歩いていきたいと思っている曲です。

ーーこの曲のレコーディングを通して、みなさんの中でどんなことがクリアになっていったんでしょう?

SASSY:僕らはメンバーが3人なので、当初から「色んな人達と一緒にやっていきたい」という核のようなものはすでにあったんですけど、そこから色んな楽曲にトライしていく中で、その時点ではハイカラでの活動も含めて、「自分たちがこれまでやってきたことを振り返って、その要素を反映していく」ということを、あまりしていなかったんですよ。

ーー新しいプロジェクトなので、新しいことをしよう、ということばかり考えていた、と。

SASSY:そうなんです。でも、「清廉なるHeretics」での経験があったことで、自分たちのことを一度しっかりと考える機会ができたというか。

MAAKIII:私も、そのときに、「あれ、落ち着くぞ?」と思った部分がありました。このメンバーでは長いこと一緒にやっていなかったけれども、感覚が一瞬にして戻ったというか。レコーディングも本当に時間がかからなかったですし、自分が意識しないところで、これまでやってきた要素というのは自分の中に根付いているものなんだな、と感じたんです。それをしっかりと持ったうえで、今度は「DracoVirgoとしてどんどん挑戦していくぞ」という気持ちになれたので、これからが楽しみになるような感覚が強まった気がします。

ーー実際、その後リリースされたみなさんだけでの最初のオリジナル曲「KAIBUTSU」は、「清廉なるHeretics」の延長線上にあるような雰囲気を感じました。もちろん、その後リリースされているオリジナル曲では、まったく違う要素も色々と入っていると思いますが。

mACKAz:そうですね。「KAIBUTSU」はまさに今言ってもらった通りで、「清廉なるHeretics」で「やっぱり、僕らはこういうのが得意だよね」という感覚を持てたもの、自分たちから自然に染み出るものを、一度形にしてみようと思ってできた曲でした。

SASSY:DracoVirgoはギターレスの3人組という、ちょっと変わった編成なので、最初はいい意味で変わったことをやりたいと思っていたんです。なので、これまでとは違うプロセスで楽曲制作を進めてみようとばかり思っていて。でも、それはむしろ、いい曲をつくる機会をロスしてしまうことにもなると感じたのが、「清廉なるHeretics」や「KAIBUTSU」での経験でした。つまり、逆に何も制約を設けずに、今までの自分も新しい要素も全部出してしまった方が自分たちらしくできるのかな、ということが分かってきたというか。そうやって、自分で勝手に線引きしていたものを取り払うような作業になったと思います。それまでは「ハイカラみたいになりすぎる」と思ってやめていたことを出しても、ちゃんと今のDracoVirgoの音になると思うことができたんです。

mACKAz:実際のところ、「これがDracoVirgoだ」という具体的なものはまだおぼろげではあるんですけど、最初は色々な方向への振り幅があって蛇行していたものが、今は徐々にひとつの形に落ち着いてきている感覚があって。ライブの表現方法も含めて、「DracoVirgoってこういうものなのかな?」というものが、徐々に見えてきているように感じています。

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