新しい地図、夏の思い出を作った7.2時間 タランティーノやSCANDALらと共演

 さらに、稲垣のソロコーナー『インテリゴロウ』では、クエンティン・タランティーノ監督まで登場。香取とのコミカルなやりとりを交えながら、最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のこだわり、そして映画への想いが熱く語られる。監督はもちろん、関係者の並々ならぬ熱量が注ぎ込まれて、1本の映画が誕生するということ。それが無事に公開されること、多くの人の心に届くことが、どれほど大変なものなのかを目の当たりにしていると、9月6日に公開が決定した、草なぎ主演の映画『台風家族』のことを思わずにはいられない。

 この日のパジャマトークコーナーには、『台風家族』で草なぎと共演したMEGUMIの姿も。筆者も一足先に試写で拝見したが、本作にはネタバレしないほうがいい内容が含まれているため、内容についてはまた別の機会にレビューするとして、草なぎのクズっぷりも、MEGUMIの無鉄砲っぷりも、ふたりが自画自賛するように「すごくいい」。どうしようもない役を演じながらも、観客の心を掴むというのは、演技力の高さに加えて、いかに人間臭さを出せるのかだということを、ふたりの演技を見て改めて思った。

 そんなふたりの手応えを感じさせるやりとりに加えて、パジャマ姿で花が咲いた役者トークでは、香取が主演を務めたドラマ『ドク』『透明人間』『新選組!』や、稲垣が二階堂ふみとW主演を務めて今後公開予定の映画『ばるぼら』の裏話にも発展。時を越えてそれぞれの作品の話が聞けたり、公開中または公開を控えている作品についてより深く聞けるというのも、パジャマトークならではだ。

 「まだまだ遊び足りない」と、夏の思い出を一気に作ったような今回の7.2時間。多くのゲストと笑い合い、アーティストと音楽を楽しみ、そして役者として名作を生み出していく3人の勢いは、夏が過ぎても一層加速していく予感がした夜だった。

(文=佐藤結衣/画像=©Abema TV)

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