EXILE TETSUYAが語る、自らコーヒー屋を営む理由 「ダンスもコーヒーも世界共通」

 EXILE TETSUYAがプロデュースするコーヒー店「AMAZING COFFEE」がローソンのコーヒーブランド「MACHI café」とコラボレーションした商品の第二弾『MACHI café × AMAZING COFFEE アメージングアイスキャラメルラテ』が、8月20日より全国のローソンにて発売される。『アメージングアイスキャラメルラテ』は、厳選されたコスタリカ産の豆を40%使用し、ヘーゼルキャラメルの甘さと生乳100%使用ミルクがマッチした味わいが特徴で、EXILE TETSUYAのコーヒーに対するこだわりが感じられる1杯となっている。EXILE TETSUYAはアーティストでありながら「AMAZING COFFEE」の経営にも深く携わっており、品質の管理や人材の育成にも力を注いでいるという。アーティストが自らビジネスを行う意義について、その真意を聞いた。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

「こんなに早くお店をやるとは思っていませんでした」

――8月20日から、『MACHI café × AMAZING COFFEE アメージングアイスキャラメルラテ』発売になります。1月に発売された『アメージングカフェラテ』に続き、ローソンとのコラボ第2弾ですが、第1弾の反響はいかがでしたか?

『MACHI café × AMAZING COFFEE アメージングアイスキャラメルラテ』。カップを包むスリーブは全6色。

TETSUYA:すごくありがたいことに、大好評だったと聞いております。普段、AMAZING COFFEEのお店に足を運べない方も多くいらっしゃいますが、ローソンさんの力をお借りして全国で発売できたので、たくさんの方に喜んでいただけました。

――TETSUYAさんは、もともとコーヒーは苦手だったんですよね?

TETSUYA:8~9年前くらいまで、カフェモカしか飲めなかったです。友人が恵比寿に「猿田彦珈琲」をオープンしたときに遊びに行って、「すごく良い豆が入ってるから、だまされたと思ってこのブラックを飲んでみてください」と言われたのがきっかけでしたね。それはスマトラの豆でした。その1杯にめちゃくちゃ感動しました。その場に一緒にいた仲間たちとの会話もすごく弾んで、1杯のコーヒーですごく楽しい時間と空間がつくれるんだ、と。「コーヒーってなんなんだろう。これは僕もやってみたい」と思って、猿田彦珈琲の大塚さん(猿田彦珈琲代表・大塚朝之氏)に機材一式を見繕ってもらって、自宅で淹れてみました。それを水筒に入れて、次の日のEXILEのリハに持っていったんです。コーヒー好きが多いのは知ってたのですが、「よかったら、コーヒー淹れてきたので飲みませんか?」と言って配ったら、みんなが「すげぇ! おいしい!」と言ってくれて、「こんなに喜んでくれるんだ」と。それが僕の中での始まりでしたね。喜んでもらいたいから、それから毎日淹れて行きました。この習慣は今でも続いています。

――そこからハマっていったわけですね。コーヒーに限らず、TETSUYAさんの活動を拝見していると、「これ」と決めたものをとことん追求している印象があります。昔からそういうタイプだったんでしょうか?

TETSUYA:水泳をずっとやっていて、「オリンピックに出たい」と思っていたんですけど、中学3年で挫折したんです。そのあとにストリートカルチャーに出会って、スケボーやサーフィン、バイクにもハマりました。その時に「このままでいいのかな」と思っていたんです。だけどダンスだけは違った。ダンスに出会ったからこそ追求するようになりました。

――コーヒーにハマったときは、ここまで本格的に追求することになる予感はあったんですか?

TETSUYA:それをメインにしていくというよりは、「年をとってから、コーヒー屋のおじいちゃんになれたらいいな」と思ってました。「ゆっくり好きなことを出来ればいいかな」って。こんなに早くお店をやることになるとは全然思っていませんでした。いつか「コーヒー屋のおじいちゃん」になるために今、できる最大のおもてなしをずっと続けよう、と考えて、毎日コーヒーを淹れて差し入れをしていただけでした。でも、日々コーヒーを淹れているうちに、所属事務所をはじめ、仲間たちやスタッフさんから「そろそろお店でもつくってみたら?」と言葉をかけてもらえるようになり、僕自身も意識するようになって、いただいたチャンスにチャレンジしてみようと決心したのです。みなさんの後押しがあったからこそ、お店を出すことができたと感じています。

――お店を持って、規模が大きくなってできるようになったこと、逆に難しさを感じることはありますか?

TETSUYA:今の規模感になったおかげで、チャレンジできることは数知れずあります。居酒屋えぐざいるのような大きなイベントへの出店があったり、ローソンさんとのコラボができたり、多角的なチャレンジができています。お店も5店舗になって、様々な案件をまとめていると、自分の新しい課題も見えてきます。味のクオリティコントロールを保つことや、スタッフさんたちにどうやったら僕の想いをダイレクトに伝えられるかなどは、今も試行錯誤を続けている部分です。出店当初は店舗スタッフが一人しかいなかったので、僕の想いはその子に全部伝えればよかったんですけど、今は社員とバイトあわせて60人くらいいるので、伝え方には気をつけています。

――AMAZING COFFEEでは、LDHのアーティストとのコラボドリンクなどもよく発売しています。

TETSUYA:そういうコラボのお話をいただけることは、AMAZING COFFEEの強みです。でも、例えばSHOKICHIの新曲とコラボするからといって、その曲を店内でかけてアー写を壁に貼って……という形ではなく、AMAZING COFFEEの世界観の中で、コラボレーションを成立させたい。年間20件くらいやっていますが、まさにスタッフが増えて体制が整ったからこそできることなので、みんなに感謝しています。

――それだけ新商品が多いと、オペレーションが大変そうですね……。

TETSUYA:そうですね(笑)。仕入れやロス(廃棄)の問題はあるんですけど、新しい風や新たな経験を重ねていく事にも意味があるので、そこから得るものを踏まえて次に向かおう、という話をいつもしています。

――ロスまで気にされるということは、数字面も相当しっかり自分で見ているんですね。

TETSUYA:見られる範囲で把握するようにしています。そうしないと、自分の成長につながらないので。「アーティストがお店出しました、あとはスタッフさんで運営してください」では無責任じゃないですか。責任は自分に課さないといけないと思っているので、味も人材の問題も新商品も、すべての案件をスタッフと打ち合わせをして毎回見るようにしています。

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