Da-iCE 大野雄大、歌声から伝わる音楽への愛情 CHEMISTRY 川畑要を迎えたプレミアムライブ

 「周りと自分を比べる時期があった。でも、本当は他の人と比べる必要なんてないとわかったんです」そう告げ導かれたのは、アルバムの表題曲である「この道の先に」。大野本人が作詞・作曲に携わった1曲は自分自身に言い聞かせるように、ファンの人々へ届けと祈るように紡がれていく。その説得力はあまりにも偉大で、心の底から思いのこもった言葉は目に見えぬパワーを孕んでいるのだと証明していた。

 ファンとの質問コーナーを挟み、いよいよライブはラストソングへ。なんとここでCHEMISTRYの川畑要がサプライズ登場。フィーチャリング曲「Changin‘」を抜群のコンビネーションでパフォーマンスする。憧れの先輩とライブ演奏できるという事実に、嬉しそうに笑みを浮かべる大野。クールなアップチューンを美しいハーモニーで披露し、ラストソングを締めくくった。

 MCで大野は「30歳をきっかけに、声がでなくなるまで歌い続けようと決めたんです。そうやって音楽やファンのみなさんに恩返しをしていきたい」と語った。30歳を記念して作られた『この道の先に』は、そんな彼の思いがこれでもかと詰め込まれた1枚なのだ。〈やっぱそうだ 辛くないことなんてない 乗り越えて来た事の全てが 僕の全てになる〉そんなふうに溜息を蹴散らしていく、彼の今後にこれからも目が離せない。

(取材・文=坂井彩花)

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