欅坂46、2019年は集大成となる重要な1年に? めまぐるしく変化した激動の2018年を振り返る
そして最大の変化は、坂道合同オーディションによる二期生の加入。当初は戸惑いがあったものの、今年一年で変化を受け入れられるようになってきた漢字欅のメンバーなだけに、早くも良好な関係性を築いている。一期生と二期生が、考える間もなく合流したこともまた功を奏したのだろう。今のところ一期生の空いたポジションに二期生選抜がフォローに入るというシステムがうまく機能しているが、次のシングルで二期生の扱いが変わる可能性も少なくない。そこで鍵となるのが、昨年末に一気にブレイクした鈴本美愉だ。実力派揃いの二期生と切磋琢磨していく中で、鈴本がどう二期生を牽引していくかが、漢字欅にとって今年一年の大きなポイントになるように思う。そして昨年末は『紅白』と『第60回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)という大舞台でセンターを務めた小林が、今年は漢字欅の顔となるのか、その動向も気になるところだ。
昨年最後の『欅って、書けない?』(テレビ東京系)で齋藤冬優花が「(漢字欅メンバーが)いろんな方向に花咲いた。専属モデルになった子とか、漢字で舞台に初めて立った子とか、個人もいろんなところに行った年」と評したように、各々の特色を活かした個人での活動が活発になった年でもある。なかでも、『JJ』の専属モデルとなり、三坂道が初共演を果たした舞台『ザンビ』にも出演した土生瑞穂の急成長ぶりは目を見張るものがあった。一昨年、「風に吹かれても」で初めてフロントメンバーに抜擢されプレッシャーで涙を流していた土生が、今や堂々と音楽番組で「アンビバレント」のセンターを務めるまでに。今年はバラエティやドラマなどでの活躍にも期待したい。
そして『B.L.T. 2018年2月号』で「この1年で大人になった人は?」という質問に一番名前が上ったのが上村莉菜だ。ネガティブな発言が多い印象だった彼女だが、今年はポジティブになったと菅井や守屋茜が言及している。それに対して上村は「いい意味で動じなくなった」とコメント。確実にアイドルとして強くなっていると言っていいだろう。昨年末の『けやかけ』で、「来年は頑張ったっていうモノが出てくるように、自分の中で“これだ!”って言えるモノが出来るといいな」と前向きな姿勢を見せていた上村。間違いなく、今年期待したいメンバーの一人だ。
2018年の漢字欅は、デビューから守り通してきた21人の絆が終焉を迎え、一つの区切りとなった。21人の写真集が発表されたこともあり、漢字欅の第1章が幕を閉じた雰囲気も漂っているが、物語の起承転結で言えば“転”となる年だったように思う。2019年は本格的に二期生が活動に加わり、新生漢字欅となって、一つの物語が完“結”を迎える。漢字欅の本当の意味での集大成が見られる重要な年になるのではないだろうか。
(文=本 手)