ニューシングル『Jesus』インタビュー

超特急、6人で追求するグループのあり方「8号車と一緒に目指すところに近づいていきたい」

イメージにとらわれず、いろんなものを見せていきたい(タカシ)

タカシ

ーー息をもつかせぬ構成で、見ていて6人の勢いというか気迫に呑まれそうな感じがあったんですよね。そんなツアーに続けて新体制2枚目のシングル『Jesus』がリリースになりますが。

ユーキ:今回はドラマ『ヒモメン』の主題歌のお話があって、歌詞とか振付のコンセプトがだんだん固まっていったみたいなところがあります。8月8日の8号車の日のリリースだったり、C/Wで僕らが作詞した「SAIKOU KOUSHIN」(“超”超フェス盤限定)が入っていたりして、全体としてはかなり超特急らしいシングルになったと思いますね。

ーー当初、ジャケ写やアー写をグッチやプラダ他ハイブランドの衣装で固めているのが話題になって。

カイ:世間の人が考えるヒモの人のイメージって、お金に困ってるわけですよね。でも今回は僕たちがお高いハイブランドの服を着てるっていう対比を見せるというか。

ユーキ:あえて『ヒモメン』のイメージの逆をいく感じですね。

ーー和風テイストなラップ×テクノで始まってサビは思い切りポップだったり、歌もゴリッとしたラップからさわやか系に展開していったり、マッシュアップ感が強い曲でしたね。

タクヤ:最初に聴いたときは訳がわからなかったです。デモ音源を聴いてもどこか腑に落ちない印象だったんですけど。

タカシ:でもAメロBメロとサビも全然違うから、どこから聞いても新鮮に聞こえるだろうし、ドラマ主題歌ということで初めて超特急を聴く方にも「なんだこれ!?」って思ってもらえるような驚きがあると思います。サビだけやったら爽やかな感じだから、1回聞いただけで気になると思うんですよね。

ーー部分ごとの歌い回しにも結構ギャップがありますよね。

タカシ:レコーディングではどこをどういう風に歌うかっていうところに一番悩みましたね。全部同じトーンではなく、部分部分でいろんな自分を見せたかったところもあって。なのでどういう色でいくのかを決めるのに結構時間がかかりました。

ーーツアーでもそうでしたけど、過去の音源やツアーと聴き比べると、同じ人とは思えないくらいいろんなイメージを出せるようになったというか。

タカシ:そうですか? でも一つのイメージにとらわれずに、いろんなものを見せていきたいですね。結局本当の自分ってどんなボーカリストなんだろう? と思わせるくらい、いろんな変化や挑戦を見せていきたい。それはこのシングルに限らず、ずっと続けていくことですけど。

ーー〈大事なものは何かね?〉だとか、言葉遊びのような、意味深なような歌詞もあったりしますけど、歌詞と振付も細かくリンクしているポイントが多いですよね。できたばかりのMV(※取材は7月上旬)をちらっと拝見させていただいたんですけど、なかなかシュールさのある仕上がりでしたね。

超特急「Jesus」MUSIC VIDEO

超特急「Jesus(ヒモVer.)」MUSIC VIDEO
超特急「Jesus(Dance Ver.)」MUSIC VIDEO

ユーキ:今回はジャケットもそうですけど歌詞も振付も、聴く人にいろいろ考えさせるような方向性のものになってるとは思います。振付はえんどぅさんなんですけど、また斬新なんですよね。MVのサビのところを見るとかわいいだけに感じる人もいるかもしれないですけど、1曲の中でのギャップがすごいんです。Dance Ver.を見てもらえばわかると思うんですけど、サビ部分以外は結構バキバキに踊ってます。

タクヤ:でも素直に、さすがだなと思いました。1曲の中に可愛らしいキャッチーな部分としっかり踊る部分とメリハリがあるから、見ている人も楽しめるんじゃないかと思います。

リョウガ:今回はMVや振付含め、8号車の方にとっても意外に感じられるポイントが多いかもしれないです。

ーーなるほど。現時点で振りが入っているのは?

カイ:「Jesus」と「SAIKOU KOUSHIN」の2曲ですね。

ユーキ:これは僕らの希望でもあったんですけど、「SAIKOU KOUSHIN」の振付をTAKAHIROさんがぜひやりたいと言ってくださって、忙しい中、時間を割いてくれたんです。この曲は僕らの書いた歌詞もそうなんですけどダンスもかなりキテレツな感じなんですよ。4分くらいの曲なのにあっという間に終わるような“ぶっ飛び感”があるんですよね。1分くらいにしか感じないと思います。

リョウガ:盛りすぎでは?

カイ:体感12秒くらいです。

リョウガ:前奏で終わるじゃん。

タクヤ:「Yell」と同じくらいの長さなんですけど1秒くらいな感じですね。

リョウガ:だから、盛りすぎでは? でもそれくらい疾走感があるってことで。

ーー(笑)。この曲では掛け合いでダンサー陣の声もたくさん聴けますよね。

タカシ:ダンサーのレコーディングって、いつもは1時間かからないくらいで終わるんですけど、「SAIKOU KOUSHIN」はわりと時間かけてましたね。

カイ:なんと言っても過去最長コールなんで! 途中に入ってる“超山手線ゲーム”のくだりなんかも、その場で決めたんですよ。

リョウガ:「超特急のLIVEといえば?」というお題に一人ひとりが答えていくっていうやつですね。

ーーメンバー全員での作詞はどうやって肉付けしていったんですか?

カイ

リョウガ:ゲストを迎え入れる“対バンライブ”をテーマにしてるんですけど、Aメロは誰担当、みたいな感じで書くパートを割り振ったんですよ。それだとパートごとに雰囲気がバラバラになるはずだから合体させたときにどうなるかわからないけど、とりあえずやってみよう! と。そしたら奇跡的にハマって、それぞれのキャラも歌詞にちゃんと出てたんですよね。それぞれニュアンスは違うんですけど、違和感なく1曲にまとまりました。

タクヤ:例えば自分のパートでは"過去と現在"をテーマにしていて、こんなことがあったから今があるんだと強い気持ちを込めて書いてます。

カイ:そういう風に、それぞれ誰が書いたって思って聴くと、らしいな! って思う言葉を選んでると思いますね。

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