『新山詩織ライブツアー2018「しおりごと -BEST-」』レポート

新山詩織がデビュー5年で咲かせた大輪の花 自信と成長を示したツアーファイナル公演

 本編のラストには、Charaがサウンドプロデュースと楽曲提供を手がけた「さよなら私の恋心」を披露した。この「さよなら私の恋心」で描かれているのは、少女と大人の女性との間で揺れる気持ちや、大切な相手の気持ちを大切にしておきたいと思いながら、でもどこかで吹っ切らなければいけないと感じている葛藤だ。以前、インタビューで新山は「しがみついていては前に進めない。新しい種を蒔いて、前に進んで行ける曲にしたいと思った」と、話していたことを思い出す。デビューして以降、その都度ベクトルを変えながら、揺れる気持ちを歌い続ける新山詩織は、5年前に蒔かれた種だ。そしてこの5年様々なミュージシャンや楽曲と出会い、経験と時間を養分としてすくすくと育って開いた花なのかもしれない。

 アンコールで、メジャーデビュー前に発表した「だからさ」を当時と同じようにアコギの弾き語りで歌った新山。<時間は私をおいてけぼりにして>という歌詞を、5年経った今はどんな気持ちで歌ったのだろう? きっと「そんなことないよ。今のままで大丈夫だよ」と、当時の自分に言い含めるように歌っていたのではないだろうか? MCでは「1日1日が濃く、出会いやいろいろなことがあって本当にいい5年だった。人を信じること、好きになることを教えてくれたみんなが、とっても大好きです!」と思いを口にした。たかが5年されど5年。特に10代から20代にかけての5年は、大人の10年や20年にも近いほどのスピードで過ぎ去っていくもの。その刹那、儚さをしっかりと胸に刻みながら、新山詩織は今もしっかりとした足取りで成長を続けている。

(文=榑林史章)

<SET LIST>
2018年2月12日@マイナビBLITZ赤坂
M-1  ゆれるユレル
M-2  Don’t Cry
M-3  ひとりごと
M-4  今 ここにいる
M-5  絶対
M-6  ありがとう
M-7  隣の行方
M-8  もう、行かなくちゃ。
M-9  愛は勝つ(カヴァー)
M-10  あたしはあたしのままで
M-11  恋の中
M-12  糸(カヴァー)
M-13  Snow Smile
M-14  さよなら私の恋心
~ENCORE~
EN-1  だからさ
EN-2  丸の内サディスティック(カヴァー)
EN-3  Everybody say yeah

■リリース情報
新山詩織 5th Anniversary Album『しおりごと-BEST-』
発売中

<収録曲>
1. ゆれるユレル
2.  Don’t Cry
3. ひとりごと
4. 今 ここにいる
5. 絶対
6. ありがとう
7. 隣の行方
8. もう、行かなくちゃ。
9. あたしはあたしのままで
10. 恋の中
11. 糸
12. Snow Smile
13. さよなら私の恋心
(BONUS TRACK)だからさ ~acoustic version~

(商品仕様)
初回限定盤(CD+DVD)
価格:4,200円+税
特典DVD:過去の全MVを収録
ゆれるユレル
Don’t Cry
ひとりごと
今 ここにいる
絶対
ありがとう
隣の行方
あたしはあたしのままで
Snow Smile
さよなら私の恋心
※デビュー前に撮影をした貴重映像「だからさ ~acoustic version〜」のスペシャルMVも新収録

通常盤(CD)
価格:2,800円+税

オフィシャルサイト

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