欅坂46、6thシングルのフォーメーションは原点回帰? 全員選抜の要となる各ポジションに注目
欅坂46が、2月4日に放送された『欅って、書けない?』(テレビ東京/以下けやかけ)にて6thシングルの表題曲選抜メンバーとポジションを発表した。全員選抜、平手友梨奈センターは動かず、フロントはパフォーマンス重視と言える盤石な布陣。今回は原点に帰るようなフォーメーションとなった
<3列目>
齋藤冬優花、長沢菜々香、原田葵、織田奈那、米谷奈々未、佐藤詩織、石森虹花
<2列目>
志田愛佳、上村莉菜、菅井友香、長濱ねる、守屋茜、尾関梨香、渡辺梨加
<1列目>
土生瑞穂、鈴本美愉、小林由依、平手友梨奈、今泉佑唯、小池美波、渡邉理佐
欅坂46の特徴とも言える全員選抜で重要なのは、それぞれのポジション。1stシングル『サイレントマジョリティー』から5thシングル『風に吹かれても』までの間に、全メンバーがフロントポジションを経験したことで、状況は一旦リセットされたと言える。そして欅坂46の第2章がスタートする6thシングルは、いよいよ運営側が理想とするフロントを揃える形になったのではないだろうか。
メンバー7名が3列となるフォーメーションは、3rdシングル曲「二人セゾン」からの編成で、デビュー曲「サイレントマジョリティー」ではフロントが、“梨加・鈴本・平手・今泉・小林”という5人体制であった。もちろんデビュー曲なので、ダンスやルックスにおける当時の即戦力がフロントに選ばれたのは間違いないだろう。しかし、今回のポジションからは、「サイレントマジョリティー」に近いものを感じる。
さて、6thシングルのセンターは絶対的エースの平手。同じ坂道グループである乃木坂46の場合、5thシングル「君の名は希望」までセンターであった生駒里奈が、6thシングル「ガールズルール」でセンターから外れたという過去があるため、欅坂46もこのタイミングで新しいセンターを据えるのではないかという憶測も飛び交っていた。しかし、今回も平手はセンターをキープする形となった。
今回注目なのは平手を挟む今泉と小林のゆいちゃんずコンビ。歌やダンスも高評価、人気も高いこの2人は、最近のインタビューなどを見ると平手一強の現状を変えようとしている印象がある。最初からセンター指向が強かった今泉は、『BRODY 2018年2月号』のインタビューで、5カ月休んだことで自分の居場所を見つけるのが今の課題と言いつつも、センターになりたい気持ちが更に増したと語っていた。今回は「サイレントマジョリティー」以来の平手の左隣り。「私と平手のパフォーマンスはまったく違うものだと思うから、私は私の方向で頑張りたいです」と語っていたように、緊張感も伝わってくるようなパフォーマンスを見せてくれそうだ。
そしてセンター右隣りには「風に吹かれても」から引き続き小林。冷静な目を持つ小林も、「私はセンターを目指す今泉を応援してるようなタイプでした。そして、そこに私も加わればいいかなって」(参考:『BRODY 2018年2月号』)と次期センターを静かに狙う存在。平手の実力を認めつつも、「平手がいなきゃ欅坂46は成り立たないって言われるのが、すごく悔しいし悲しいです」と心境を語っていたように、この3名による競い合いと共鳴が、グループの更なる飛躍へと繋がるのではないだろうか。
今回の発表で反響が大きかったのが小池。欅坂46のダンスリーダーと言える鈴本とシンメトリーになるポジションだ。「サイレントマジョリティー」の頃からキャラとは違うキレのあるダンスで注目されていたものの、1stと2ndシングル「世界には愛しかない」は3列目。3rdでフロントになるが、4thシングル「不協和音」で再び3列目になる挫折を経験している。これまでもブログなどで「フロントに立ちたい」という目標を語っており、その努力の結果として今回返り咲いた形だ。昨年からラジオ『ザ・ヒットスタジオ』(MBSラジオ)のレギュラーとなり新たな魅力が覚醒。遂に欅坂に還元するチャンスが到来した。ラジオメンバーとして情報を発信できるのも、フロントメンバーとしては価値が大きい。
昨年、パフォーマンス面で一番の成長を見せたと言える土生は、初フロントの「風に吹かれても」から注目されるようになり、自分のキャラを積極的に出すようになった。「エキセントリック」から高身長を活かしたダイナミックなパフォーマンスが目立つようになり、『夏の全国ツアー』の「東京タワーはどこから見える?」のソロダンスでは公演ごとに振付を工夫するなど、メンバーやファンからも脚光を浴びた。また、『けやかけ』で大人の女性のファッションを求められた際に、ゲームやアニメが好きな土生は『バイオハザード3』のアリスのコスチュームで登場。気の利いたコメントでスタジオに笑いを起こすなど、ひとつ殻を破ったことで着実にファンを増やしている。
土生のシンメトリーポジションにいるのが渡邉理佐。一見クールな渡邉だが、グループに対する想いはとても熱い。『夏の全国ツアー』の時、齋藤がブログで「欅に対する想いが底知れないほどで、そんな理佐が欅を引っぱってくれる存在でよかったなと改めて思いました」と書いており、さらに齋藤や鈴本とダンスの動画を見ながら研究するという努力家な一面もある。夏のツアーでは体調を崩さず、さらに精神力の強さも自負するなど、欅坂46の中でも頼れる存在の渡邉。土生と渡邉が両端にくる構図は、ステージ上が俄然引き締まる画になると予想される。