欅坂46 守屋茜、“熱血キャラ”でグループを支える柱に キャラ変更からの活躍を読む
11月26日に放送された『欅って、書けない?』(テレビ東京/以下、けやかけ)にて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのロケ選抜メンバーを決める企画がオンエアされた。同企画でのロケ決定に一番歓喜し、選抜漏れで一番悔し涙を流していたのが欅坂46の守屋茜だ。
負けず嫌いで常に本気なことから"軍曹"と呼ばれ、それだけに涙を流すことも多く、欅坂の中で一番悔し涙が似合う存在の守屋。一方、欅坂随一の美容オタクとしても有名で、最近はその美しさにさらに磨きがかかり、ソログラビアや雑誌の美容企画に登場する機会も増えている。
欅坂46のお姉さん的存在であり、副キャプテンとしてメンバーをまとめるポジションでもある守屋は、グループ一熱い女として認知されている。そんな負けず嫌いな性格は、中学時代にソフトテニス部に入部し、そこで体育会系の環境を経験したことで生まれた。元旦以外はほぼ休みのない厳しい練習を行い、試合を重ねるごとで負けたくない気持ちが強くなり、最後の大会後は2日間も食事が喉を通らないぐらい放心状態にあったという(参考:月刊エンタメ12月号より)。この中学時代に培われた負けず嫌いの精神や日々の努力が、今の軍曹キャラのルーツと言える。
初期の守屋は、今とは違いアイドルらしいアイドル像を演じていた印象がある。最近知った人は想像できないかもしれないが、デビューカウントダウンライブの自己紹介、握手会、ブログなどでは、アイドル特有の釣り師的な対応を見せていた。しかし、『けやかけ』でSの気質が浮き彫りになり、本人の思いとは裏腹にSキャラのイメージが定着。ここで守屋は、自分の中にあるアイドルのイメージと実際のキャラにギャップを感じ、自分をどうやって出していけばいいか分からなくなったという。
そんな自分の中にある固定概念から解放されたのが、2016年7月25日の『けやかけ』でオンエアされた企画「真夏の激辛クイーン決定戦」。同企画で守屋は、根っからの負けず嫌いを発揮。激辛麻婆豆腐を一気に食べる無謀な作戦を決行し、あまりの辛さに耐え切れず泣きながら食べる姿が、視聴者に感動を与えた。この時について守屋は、「あれがきっかけで『自分を偽らなくていいや!』って思うようになりました。自分のそのままを応援してくれる人がいるなら、それでいいやって思って。それから素直になりましたね(笑)」と、自分をさらけだす勇気を得たことを振り返っている(参考:『BRODY』 2017年8月号増刊けやき坂46ver.)。その後も、守屋は『けやかけ』の企画「秋の大運動会」や、『2016 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)の企画「FNS最速アイドル決定戦」などで体育会系の熱血キャラを全面に出し、ファンやお茶の間でも注目を集めることに。
しかし、守屋の魅力は負けず嫌いの先にある悔し涙とも言える。むしろ視聴者は、強いけどたまに見せる弱さと、泣き虫の守屋が好きなのかもしれない。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン選抜でも、選ばれなかった守屋が号泣するシーンが一番の盛り上がりを見せていた。常に本気な守屋だからこそ、彼女の言動はファンや視聴者の胸を打ち、番組の盛り上げ役としてもフィーチャーされることが多いのだ。
守屋の熱いキャラクターは、欅坂46の副キャプテンとしてプラスに働いているのは間違いない。キャプテンの菅井友香は、グループ思いで真面目で実直な良いリーダーと言える。しかし、お嬢様キャラのせいか、ビシッと締まりきらないところもあり、SHOWROOMなどでもメンバーに振り回されがちな印象がある。アメとムチではないが、メンバーを優しくフォローするのが菅井なら、メンバーを鼓舞して士気を高めるのが守屋なのではないだろうか。「秋の運動会」ではチーム分けが決まった瞬間、同じチームの志田愛佳にLINEで連絡を取り、作戦を練ったというエピソードがある。守屋の勝ちへの執着心は、他のメンバーを巻き込み、より一層チームの団結力を高めていることが伺える。“お嬢様”の隣に“鬼軍曹”、バランスの取れた良いコンビである(実際は守屋も、実家に薪の暖炉があるようなお嬢様だったりするが)。