AKB48 大西桃香の特別番組に見る新たな可能性 アイドルと動画配信の関係を考察

『SHOWROOM』への期待

 『SHOWROOM』では、配信内容や時間設定などを考える企画力と、リアルタイムで寄せられるコメントに対応する判断力が求められる。テレビ番組やラジオのように、台本があって、ディレクターがいるわけではない。毎日配信しているだけでも、ファンとのコミュニケーション能力や、アドリブの対応力を鍛えることができ、それがアイドルとしてのスキルにも繋がっていく。

 また、大西の場合は、寝起きのすっぴん姿で配信することもファンから注目を集めていた。これまでは、アイドルが自宅の部屋で無防備な姿を見せることはほとんどなかった。そんな日常感を提供できるのも、『SHOWROOM』の新しさであり、醍醐味だろう。

 大西の特別番組によって、新たな可能性が見えた『SHOWROOM』。今後も有望な配信者をフックアップするような企画が作られることで、大きなチャンスを掴むアイドルやタレントが増えていくかもしれない。

■佐藤 仁
シンクタンク研究員。ポップカルチャーやエンタメ・コンテンツが国際社会や日本経済に与える影響を研究。例えば日本とアジアのソフトパワーの源泉はどこにあり、これからどのように進化していくのかについてミクロ(個人単位)からマクロ(社会全体)まで幅広い視点から探求

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