3rdシングル『Pinky! Pinky!』インタビュー

The Idol Formerly Known As LADYBABYが語る、成長の軌跡「今歌えるものを歌っておきたい」

 The Idol Formerly Known As LADYBABY(LADYBABY)が、9月27日に3rdシングル『Pinky! Pinky!』をリリースした。表題曲の「Pinky! Pinky!」は「指切りげんまん」がテーマになった楽曲で、ヘヴィなサウンドと激しい展開が特徴の一曲だ。今回のインタビューでは、本作に関する話題に加え、男子限定、女子限定のライブ『INDEPENDENCE NIGHT』や対バン企画ライブ『ネオ・ダダイズムパレード』、そして恵比寿LIQUIDROOMワンマンや全国ツアーを控える彼女たちのライブへの意識や、昨年11月のメジャーデビュー以降、精力的に活動するLADYBABYの“今”を聞くことができた。(編集部)

「一回立ち止まってみたら『1年経ったんだ』と実感できた」(黒宮れい) 

ーー気づけばLADYBABYも、2人体制になってもう1年過ぎましたね。

金子理江(以下、金子):ヤバいですね。1年過ぎたっていう感覚はないかな。

黒宮れい(以下、黒宮):うん。私もなかったんだけど、このあいだ『INDEPENDENCE NIGHT』(9月17日、渋谷PLUGで開催)っていう、2人になってから1年の独立記念日に男子限定、女子限定のライブをやったんですけど、そのときにやっと実感が湧いてきましたね。すごい勢いで爆走してきて、やっと一回立ち止まってみたら「ああ、1年経ったんだ」と実感できました。

金子:メジャーデビューが1年前のことだし。この1年間にシングルを3枚も出せたなんて、本当に時が経つのは早いなと思いました。

ーー個人的には2017年に入ってから、LADYBABYはライブなど含め、とにかく“動いている”という印象が強まった気がします。

黒宮:本当ですか? 私たち的にはまだ全然ライブがやれてないと思ってるから、もっとやりたくて。

金子:やりたいね。

ーー理想として、どれくらいやりたいというのはありますか?

黒宮:今は月1、2本ぐらいだと思うので、もうちょっと増えたらなって。でも、そうするとお客さんが分散しちゃうから、今ぐらいでもいいのかなとも思うけど。

ーー特に今年の春から『ネオ・ダダイズムパレード』という対バン企画も始まりました。すでに4回終えてますが、ジャンルの異なるアーティストとツーマンライブを定期的に行うのって、なかなかチャレンジかなと思うんですが?

金子:そうですね。まったく違うジャンルの方だからこそ、私たちもそうだし、来てくれた人たちも違う音楽の楽しみ方ができるんじゃないかなって。この前やったHello Sleepwalkersさんはバンドだったので、私たちがオケでやっているぶん「大丈夫かな?」という不安もあったんですけど、でもいざライブをしてみたら向こうのファンの方たちも私たちのことをすごく受け入れてくれていて。れいがMCで「Hello Sleepwalkersさんのファンの皆さん、どうですか? 楽しんでますか?」と煽ったときに、本当に何の躊躇もなく手を上げてくださって、一緒に楽しんでくれている姿が見れたので、これからもジャンルを問わずいろんな方と対バンできたらなという気持ちがもっと強くなりましたね。

黒宮: LADYBABYのサウンドもロック色が強いので、バンドサウンドが好きな人でも入っていきやすいと思います。あと、例えば(大森)靖子ちゃんと対バンしたときは、靖子ちゃんが私たちに曲(「LADY BABY BLUE」)を書いてくれたから靖子ちゃんのファンの方も知っていてくださったし。皆さん何かしら共通点はあると思うので、そういうことを知れるという意味でも『ネオ・ダダイズムパレード』をやって本当に良かったなと思いました。

ーー今後、こういうジャンルの人たちと共演してみたいという希望はありますか?

黒宮:(金子に向かって)ある?

金子:う〜ん、パッと浮かぶものはないんですけど、お互いの音楽を受け入れやすい環境を作っていきたいと思っているので、挑戦といった意味ではこれまであまり関わりのない、まったく別ジャンルの方と共演するのもいいし。いろんなことに挑戦できたらなと思います。

「2人が楽しめて、お客さんと一体になれる場所がライブハウス」(金子理江) 

ーーそこで交流ができることで、いろいろ新しいものが生まれる可能性もありますし、今後も続けてほしいと思います。そして、先ほどおっしゃった男性限定、女性限定ライブ。これも初の試みでしたよね。

黒宮:そうですね。女性限定ライブを先にやったんですけど、女の子って曲中でも「カワイイ〜!」とか「れいちゃん! りえちゃん!」とか手を振ってくれるんですよ、和気あいあいとした雰囲気の中で。お客さんとの距離も結構近かったし、普段のライブでは男性が前のほうにいるからなかなか前に行けないっていう女の子も、今回は最前列で見られて楽しかったって子も多くて。その反面、男性限定ライブでは距離が近すぎるぶん、迫力がありすぎて一瞬「うわっ!」となってしまったんですけど(笑)。

金子:うん(笑)。

黒宮:でも、やっぱり楽しかったから、こういう企画を定期的にやって、それで興味を持ってくれた人が普段のライブにも足を運んでくれるようになったらいいなと思いましたね。

金子:それと、LADYBABYのファンって若い子がすごく多いんですね。その中でも、ライブバージンだったりアイドルのことを「キラキラしたもの」だと決めつけている人も多いし、そういった方たちは曲のイメージで「結構激しいんだな」とか「ライブは怖そうだ」とか思ってるんじゃないかな。でも、こうやって男女限定ライブを作ることで、普段のライブよりも行きやすくなったんじゃないかなと思うんです。

ーーなるほど。対バン企画にしろ男女限定ライブにしろ、お客さんが来やすいようにいろいろ間口を広げていると。それだけ「ライブに来てほしい、ライブを観てほしい」という思いが強いんですね。

黒宮:私たち、SNSとかだと発言も発言なので、怖いと思われがちなんですけど、やっぱり私たちはちゃんとライブを観て評価されたいので、一番はライブに足を運んでもらうことだと思うんです。そのためにはどうしたらいいかと考えたときに、『ネオ・ダダイズムパレード』だったり男女限定ライブのほうが来やすいのかなって。やっぱり若いファンが多いぶん、そういう子たちがどうやったら来てくれるかを常に考えてます。CDが売れない時代と言われてますし、MVもYouTubeで観て済ませちゃう時代だから、別にライブに行かなくても音楽を楽しめるとは思うんですけど、ライブにはライブならではの良さがあると思うので、そういうことを知ってほしいですね。

ーーLABYBABYにとってライブは、それだけ重要な要素だと。

金子:はい。私たち2人は素直な感情のままを表に出しちゃうというか、それが10代らしさだとも思うんですけど、すぐ表情に出ちゃうんですね(笑)。ということもあって、こういうインタビューとかテレビやネットの生放送とかでは、結構賛否両論あったりするんですよ。そんな状況でもうちら2人が楽しめて、お客さんと一体になれる場所がライブハウスだと思っていて。音楽を通して感情のぶつけ合いをすることによって、ひとつの空間が生まれるというのもあるし、私自身もライブをしているときがすごく楽しいので、だからライブは本当に大切ですね。

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