関ジャニ∞「奇跡の人」は何を問いかける? 「関白宣言」から続くさだまさしのスタンスから読む

 こうした彼の表現者としてのスタンスが「奇跡の人」でも実践されているとすれば、<スマホじゃなくて俺を見ろよ/会話が一番大事やん>や<言葉遣いと礼儀だけは/ちゃんとしとこうよ>といった詞にあるような人としてあるべき姿やモラルに対する指摘は、現代人に欠けている人間としての基本的な資質を問う彼なりの危険信号が表れていると言える。彼は「関白宣言」においても理想の夫婦/男女観なんて歌ってないし、むしろそうしたようなことを歌いながら別のところにテーマを持ってくる人なのだから、前述した”耳の痛くなる”オヤジの説教のような歌詞はむしろ、彼が察知した危険な未来を示唆する決して無視はできないセリフである。そしてそんな警告が、楽器を持った7人の“カナリア”たちによって歌われているのが「奇跡の人」という曲なのだ。

 余談だが、”女性版・関白宣言”なんて言われた「トリセツ」を書いた西野カナの作詞法もまた、知人にアンケートをとるスタイルだったなあなんて思い出したり……。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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