『ひらがな全国ツアー 2017』大阪公演直前インタビュー

けやき坂46 佐々木久美&高瀬愛奈&東村芽依が考える、“ひらがなけやきの独自性”

 欅坂46の妹分的存在として、長濱ねるを中心に結成されたけやき坂46。同グループはここまで欅坂46の2ndシングル『世界には愛しかない』に初めて単独での楽曲「ひらがなけやき」を収録して以降、「誰よりも高く跳べ!」(3rdシングル『二人セゾン』収録)、「僕たちは付き合っている」(4thシングル『不協和音』収録)と立て続けに発表したオリジナル楽曲がファンからも高評価を受け、3月21日と22日にはZepp Tokyoで初ワンマンライブを成功させた。そして、5月31日には『ひらがな全国ツアー 2017』としてZepp Nambaでの公演も決定している。

 今回リアルサウンドでは、佐々木久美、高瀬愛奈、東村芽依の3名にインタビューを行ない、1周年を迎えたけやき坂46のことや、3人の共通点、Zepp Tokyo公演の手応えとZepp Namba公演への意気込み、先日発表されたけやき坂46メンバーの増員について、大いに語り合ってもらった。聞き手は、乃木坂46・欅坂46関連の取材を数多く行っている西廣智一氏。(編集部)

「普通の生活では経験できない、今までで一番濃い1年」(東村)

ーーけやき坂46は5月8日で結成1周年ですよね(※取材は5月初頭)。この1年あっという間だったと思いますけど、1年前に合格したときはどんなことを考えていましたか?

高瀬愛奈(以下、高瀬):とにかく受かった瞬間は現実だって思えなくて。まさか1年後にこうやって全国ツアーとかやらせていただけることになるとは……1年過ぎるのが本当に早かったです。

佐々木久美(以下、佐々木):私もこれが現実だと信じられなくて。そこからはあっという間に時が過ぎていった感じでした。でも、自分が1年前に想像していたよりも、もっとたくさんのことを経験させていただけた1年でした。

東村芽依(以下、東村):オーディションが受かって、これからどうなるんやろうと思ったんですけど、ライブとか握手会とか普通の生活では経験できない、初めての経験をたくさんさせてもらいました。今までで一番濃い1年でした。

東村芽依

ーー特に東村さんと高瀬さんは関西から上京したのも、大きな変化だったと思いますが。

高瀬:そうですね。地元から離れるのは寂しかったんですけど、でもこっちに来てからは以前の自分だったら絶対にしなかったようなことができるようになって。それに自分から行動できるようになったし、今はこの東京での生活を楽しんでます。

東村:最初は親と離れるよりも、友達と離れるのが寂しかったんですけど、ひらがなのメンバーも大好きやからこっちにいても楽しくて。でも、いっつもお母さんにいろいろやってもらってたから、こっちに来てからひとりでいろんなことをするのは大変だなって(笑)。

ーー少しずつ自立できてきてると。この1年でメンバーの印象も、だいぶ変わったんじゃないかと思いますが?

高瀬:そうですね。

東村:あ、この3人は最終審査で席が隣やった。

佐々木:あ、そうだ!

東村:まなふぃ(高瀬)、めいめい(東村)、久美やった。まなふぃと隣で、周りの子は隣の子と話してたりしてたんですけど、私とまなふぃは全然話さなくて(笑)。で、隣にいた久美が2人に「何歳?」とか話しかけてくれて。そこから3人で喋ったりしてました。

佐々木:隣に2人がいたんですけど、あまりに静かすぎて「大丈夫かな?」と思って(笑)。1日中一緒にいたけど、一言も喋ってないから。人見知りなのかなと、ちょっと心配になって2人に話しかけました。

高瀬:優しい(笑)。

佐々木:でも、私が話しかけ終わったあとは、また全然喋らなくて。

高瀬・東村:(笑)。

佐々木:最初こそちょっとよそよそしい感じだったけど、今はみんな素を出すようになって、「この子、こういう子だったの!?」みたいに新たな発見もあって、楽しいですよ。

ーーちなみに、一番印象が変わった子は?

東村:(齊藤)京子じゃない?

高瀬:確かに。最初のSHOWROOM審査のときに、齊藤京子のSHOWROOMを観たことがあったんですけど、そのときはただひたすら真面目で。結構堅苦しい感じの子なのかなと思ってたんですけど(笑)、今は自然と出てくる行動が面白くて。

佐々木:天然なんですよ。あの声からは想像もつかないくらい、「結構抜けてるな?」と思うことが多くて(笑)。

「自分たちは本当に同じグループの一員と言えるのかな?」(佐々木)

ーーこの1年で、グループとしてけやき坂46が大きく変わった、刺激を受けた最初のタイミングを覚えていますか?

佐々木:私個人的になんですけど、初期の頃に漢字欅さんが出演したイベントを見学させていただいたんです。そのときが自分たちもアイドルになって初めて観た漢字欅さんのパフォーマンスで、それを観て鳥肌と涙が止まらなくなって。メンバーもみんな感極まって泣いていて、そのときが分岐点というか、みんなのスイッチが入った瞬間だったのかなと思います。それまでは欅坂46が好きで入ってきましたって感じだったんですけど、「私たちもこれから、こういうふうに舞台に立っていくんだ」っていう実感が湧いた瞬間でした。

高瀬:今までも生でいろんなアイドルの方のライブを観たことがあったんですけど、自分たちもアイドルになってから観るとなると、やっぱりファンとして観ていたときとはだいぶ感じ方が違って。いろいろ考えたら、涙がわーっと溢れ出てきたんです。

ーーその涙って、どういう涙だったんでしょうね?

高瀬:感動もあるし、「自分たちもこうなれるのかな?」っていう不安もあるし、「いつかは自分たちもステージに立つのかな?」っていう楽しみもあるし。期待も不安も全部合わさって出てきた涙だと思います。

ーー自分たちけやき坂46も欅坂46と同じチーム、仲間なんだと実感したところもあったんでしょうか。

3人:うーん……。

ーーまだそこまでの自信は持てていなかった?

高瀬:そのときは全然持ててなかったです。

佐々木:私は「自分たちは本当に同じグループの一員と言えるのかな?」って、結構ネガティブな気持ちでしたね。それぐらい圧倒されましたし。

佐々木久美

ーーでは、本当の意味で「自分たちも欅坂46の一員だ」と実感できたのは?

高瀬:クリスマスのライブ(2016年12月24、25日の有明コロシアム公演)や1周年ライブ(2017年4月6日の国立代々木第一体育館)に、漢字欅さんと一緒に出させていただいたとき。やっぱり一緒のステージに立ったときに、「私たちも欅坂46の一員なんだな」と感じました。

佐々木:「W-KEYAKIZAKAの詩」という32人全員で歌う曲を作っていただいて、それを初めて披露したときに「私も坂組なんだな」って実感しました。そのときは漢字欅さんがパフォーマンス中に目を合わせてくれたり笑いかけてくれたりして、「ああ、やっと同じグループになれたんだ」って。

東村:私も一緒です(笑)。

関連記事