菅田将暉は“同世代の仲間”の中でさらに輝く 歌手ソロデビューへの期待

 俳優としても、今月末から公開がスタートする映画『帝一の國』、そしてその他の主演作『キセキ ーあの日のソビトー』『何者』『セトウツミ』と、ここ数年の飛躍の中では特に同世代との共演・交流が目立つ。また、きゃりーぱみゅぱみゅの友人として『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)にも登場したクリエイター・野崎浩貴が監督・脚本を務め、撮影・編集をyahyelのdutch_tokyoこと山田健人、音楽をOKAMOTO’Sのオカモトレイジが手がけ、ネットで公開された映像作品『SUMMER BREAK』にも、菅田将暉は主演として登場している。プライベートで制作したというこの作品に関わる人物も、みな20代だ。同世代とのつながりや、その間でノリや感性を共有することで、時に繊細で時にエクセントリックな顔を持つ菅田将暉の本質的な魅力はさらに引き出されている。

 音楽以外にもファッションが好きで、普段から仲間とともに洋服を作るなど、演じること以外にも、ゼロから何かを生み出すことに関心を持つ菅田将暉。去年、同CMシリーズをきっかけに、桐谷健太が「海の声」で歌手デビューし、日本レコード大賞の優秀作品賞を受賞、『NHK紅白歌合戦』にも出演した。俳優を本業としながらも、出演作などをきっかけに歌手としてデビューする人物は、これまでもたくさんいた。その中で菅田将暉は、どうその個性を発揮することになるのだろうか。6月に発売する『見たこともない景色』は、表題曲以外の詳細は現時点ではまだ発表されていないが、そのクリエイティビティと好奇心、フットワークの軽さを武器に、既存の「俳優の歌手活動」のイメージを刷新するような、刺激的な試みにチャレンジしていってほしいと思う。

(文=若田悠希)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる