『バンドBのすべて 2016-2017』ツアーファイナル
Base Ball Bearのバイタリティ溢れる一夜 『バンドBのすべて 2016-2017』ファイナル公演
3月29日、Zepp TokyoにてBase Ball Bearによるツアー『バンドBのすべて 2016-2017』のファイナル公演が開催された。2016年3月、メンバーの脱退というバンドの存続をも揺るがす経験をした彼らは、今回のツアーでサポートギタリストに弓木英梨乃(KIRINJI)を迎え、グループとしての安定を取り戻した印象を受けた。
いつも通りSEのXTC「Making Plans for Nigel」が流れると、満杯のフロアの歓声に迎えられ、メンバーが登場。代表曲のひとつ「BREEEEZE GIRL」で会場を一気に熱くすると、そのまま堀之内大介(Dr/Cho)のカウントで爽やかな「senkou_hanabi」へ。MCでは小出祐介(Vo/Gt)が特設サイト『青い春.com』で行なった楽曲の特別投票企画「君の目」のランキングをセットリストに反映させたことを説明しつつ、「(選ばれた曲は)部活でいうとサッカー部とかテニス部とか。モテモテの曲」と相変わらずの小出節で会場を笑わせた。
そのまま「(ランキングで)ナンバー2の曲です」と、“ボーイミーツガール”を歌った初期の楽曲「彼氏彼女の関係」を披露。続く激しいロックチューン「ストレンジダンサー」では、小出と弓木による熱いギターバトルを見せた。さらに「BOYS MAY CRY」「SCHOOL GIRL FANTASY」で、会場を瑞々しく澄んだ雰囲気に。フロアの観客たちは、ライブでやることが少ないレアな楽曲を噛みしめるように楽しんでいた。
「切ないナンバーを」と「Transfer Girl」を歌い、定番曲「short hair」へ。さらに続く「初恋」の終盤では弓木が熱いギターソロを弾き上げ、会場を圧倒。関根史織(Ba/Cho)も弓木につられるように、楽しげに跳ねている様子が印象的だった。
MCで「弓木さん、最高でした! 4カ月楽しかったです」と笑顔を見せた小出。メンバーで部屋飲みをしたというエピソードも明かされ、ツアーを回る中でメンバー間の距離が縮まったことを感じさせた。
「1回休んで、しっかり準備して……っていうのは自分たちらしくない。歪な状態すらも見て欲しかった。当初思い描いていた道とは、違う道を歩いているかもしれない。でも、この先にも良いゴールがあると思います。これからも見守ってください!」(小出)