音楽シーンで“振付師”の存在感が高まっている理由 アーティストとの深い関係性から探る

 先ほど挙げた中では欅坂46の振付を手掛けてきたTAKAHIROとAKB48は初コラボとなるが、AKB48グループと乃木坂46、欅坂46がタッグを組んだ新ユニット“坂道AKB”の「誰のことを一番 愛してる?」(AKB48『シュートサイン』のType-E盤に収録)でもTAKAHIROが振付を担当しており、今後の動向が気になるところだ。

 振付師が、メンバーの誰がどんなシーンで輝くのかを把握しつつ、ダンスを通して何を表現したいのかをメンバーやスタッフ、時には楽曲担当者とも一丸となって考えるからこそ、化学反応を起こせる振付が生まれる。MIKIKOは「ダンスの大事なところは、身体の動きを揃えるだけでなく、心を揃えること」(参考:昨年12月開催の『第4回全国小・中学生リズムダンスふれあいコンクール』でのコメント)とその哲学を語っている。印象深い振付の裏には、一朝一夕では築けないチームとしての深い関係性が隠されているのだ。

■古知屋ジュン
沖縄県出身。歌って踊るアーティストをリスペクトするライター/編集者。『ヘドバン』編集参加のほか、『月刊ローチケHMV』『エキサイトBit』などで音楽/舞台/アートなど幅広い分野について執筆中。

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