乃木坂46が神宮3デイズで表現した“バースデーライブの意義” 各日のコンセプトを紐解く

乃木坂46が表現した“バースデーライブの意義

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 「現在形と次の可能性」を示した3日目は、10thシングルから15thシングルまでの楽曲を披露。10thでは生田絵梨花が「何度目の青空か?」で初センターを、11thでは西野七瀬が激しいダンスナンバーに挑戦した「命は美しい」、そして生駒里奈が再びセンターへと戻り、この日は「神宮ぅー!」という強烈なシャウトとともに披露された12th「太陽ノック」と、この期間もセンターは次々と変化していた。13thシングル表題曲「今、話したい誰かがいる」では、Wセンターという概念も誕生し、14thシングルの活動をもってグループを卒業した深川麻衣が最初で最後のセンターを務めた「ハルジオンが咲く頃」では、彼女を心から慕う川後陽菜が真ん中に立ち、深川のソロ曲「強がる蕾」は全員による合唱で歌い上げられるというサプライズも。

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 そして「現在地」である15thシングルパートでは、生田のソロ曲であり、ミュージカルテイストの「命の真実 ミュージカル「林檎売りとカメムシ」」、松村沙友理率いる“さゆりんご軍団”による「白米様」、白石のソロ曲「オフショアガール」、伊藤万理華と井上小百合の2人による「行くあてのない僕たち」など、様々なふり幅の楽曲を披露。最後は1日目、2日目にも披露していた「裸足でSummer」を、新センター・齋藤飛鳥が透明感のある爽快さで歌い上げ、グループのこれからを担っていく存在としての力量を見せつけた。

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 10thシングルから15thシングルを語るにあたって、欠かすことのできないのが「次の可能性」の台頭だ。新センターとして活躍中の齋藤飛鳥と、同じく次世代を担うとされている星野みなみによる「制服を脱いでサヨナラを」や、元研究生メンバーによる「ボーダー」や新ユニット・サンクエトワールによる「大人への近道」など、若手メンバーを中心に据えた楽曲が多く、これからの乃木坂46に期待を抱かずにはいられないパフォーマンスを見せてくれた。井上小百合、中元日芽香、堀未央奈、樋口日奈と、センターが次々に交代したアンダーメンバーの変革期もこのタイミング。1日目、2日目では選抜卒業生のポジションを担当することの多かった北野日奈子や寺田蘭世の台頭も、先述のサンクエトワールや各アンダー曲のフロントでみることができた。

 これまでの1日開催から3日間連続へと形を変えたバースデーライブは、それぞれの日がグループの歩みを振り返りながら、その先への期待を抱かせてくれるような内容だった。今後も楽曲が増加するたびに、バースデーライブの形は変化し、総公演時間は長くなる。今回は会場の都合で夏に振替となったが、「キャリアを積むほどにグループの力量が試される」という楽しみ方はこれからも続くだろう。次回以降の演出にも期待したい。

(文=中村拓海)

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