Mardelasが目指すヘヴィメタルの革新と、ジャンルの超越「関心のない子たちの耳にも届けたい」

Mardelasが体現するジャンルを超えた音楽

「メンバーとスタッフとファンが一致団結するようなライブ」

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hibiki(Ba)

ーー2月11日には東京キネマ倶楽部でのワンマン・ライブ『Mardelas Premium One-man Show 会場限定シングル発売記念 -Snake to Revive-』も控えています。今年初のワンマン・ライブ、どういった内容になりそうですか?

蛇石: 2015年はMardelasが本格的に始動した年で、土台固めの1年だったと思うんです。そこから2016年というのは、去年1年間かけて作った土台をもとにしながら、とにかくリリースとライブをガムシャラにやる年にしたいんですね。だから2月11日はその幕開けの1日したい、メンバーとスタッフとファンが一致団結するようなライブにしたいなっていうイメージがあります。

ーー当日は会場限定シングル『Snake to Revive』も販売されます。この作品はDESTROSE時代の楽曲をMardelasでカバーした内容ですが、なぜこういう作品を制作することにしたんですか?

蛇石:そもそも『Snake to Revive』の3曲と、先に『千羽鶴 -Thousand Cranes-』でカバーした「Sword of Avenger II」の4曲は、DESTROSE時代に私が作詞作曲した曲なんです。ライブでは演奏してたんですけど、その4曲をアルバムに入れることはもともと考えてなくて。でもライブ後にお客さんから「あの曲が入ってるCD、ありますか?」と聞かれることがあって。自分のファンは前のバンドの音源を持ってるんですけど、「Mardelasでやってるバージョンが聴きたい」という声も意外にもありまして、だったらライブに来てくれるお客さんから出た意見なので、ライブ会場だけで売ろうと。そういうお客さんの声と私たちのアイデアが一致して実現した作品なんです。

ーーなるほど。「Sword of Avenger II」含め、MardelasバージョンはDESTROSEバージョンをよりパワーアップさせた印象があります。特にボーカルにより深みが加わったような。

蛇石:ふふふ。そうですか?(笑) 普通レコーディングってクリックを聞いて歌うことが多いと思うんですけど、Mardelasの曲を録るときは一切クリックを聞かないんですよ。他のメンバーのプレイに感化されながら歌ってるから、「今のYumiさんのプレイ、カッコいいな」とか「今のhibikiのフレーズ、いいな」とか歌ってるときの自分の心情もやっぱり歌に表れますし(笑)、そういうのが引き出してくれてるのかもしれないですね。

ーーずっと歌ってきた曲だけど、そういうところでちょっとした違いが生じると。

蛇石:そうですね。あと、アレンジや曲の構成はほぼそのままなんですけど、細かい部分が変わってたりするんですよ。キメがさらに締まってたり、こっそりすごくテクニカルなフレーズがよぎったりと、それだけでも別の曲を歌ってる感覚になるというか。もちろん原曲を否定してるわけじゃないですよ。でも、やっぱり歌っていて気分が違うんです。

ーー演奏してる人がそもそも違うわけですもんね。

蛇石:違いますね。ただ、他の3人にとってはカバーだけど、自分にとっては再レコーディングになること。どこまでなぞってどこまで変えればいいのかっていう加減が、とても難しいですね。新曲を歌うときには使わない脳を使うというか。いろんなことを気にしすぎてしまうこともあって、再レコーディングって難しいなと改めて思いました。

「表現力という意味での限界も上がっている」

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弓田"Yumi"秀明(Dr)

及川:実は私、「Sword of Avenger」のアレンジを当時手伝ってたんですよ。

ーーえっ、そうなんですか?

蛇石:「Sword of Avenger」は彼と一緒にやってたバンドの曲なんです。なので、この曲に関しては原点回帰の意味もあるんですよ。

ーー広い意味でMardelasの始まりの曲だと。

蛇石:そうです。ちょっと旅をしてきて、2人のもとに帰ってきた曲ということで、他の曲とはまたちょっと違いますね。

及川:しかも世に出ているバージョンはあるけど、そのまま弾いたとしても同じものにはならないです。ドラムがまず全然違うし、そこに乗るギターも歌とせめぎ合っているし。シングル『千羽鶴 -Thousand Cranes-』の話に戻るんですけど、アルバムのときは自分のギターがちょっと優等生すぎたなと感じる部分があって。でもライブを何回も経験するうちに、自分のメンバーとしての自覚も芽生えたしバンド内での立ち位置もわかってきたので、ボーカルがこれぐらい来るだろうからギターもここまで弾いても曲は壊れない、むしろ楽しいんじゃないかというのもわかって、あのシングルではギリギリまで弾き倒しました。なにせボーカルが強烈なんで(笑)。

ーー加減のレンジが1stアルバムのときと比べたら、より広がっていると。

及川:限界値が高まりましたね。自分のできる限界も上がってるし、ボーカルの限界も上がっている。表現力という意味での限界も上がっているから、それに負けないギターを弾かなきゃいけないと思いました。

蛇石:「千羽鶴 -Thousand Cranes-」はギターのレコーディング前に「歌詞を送ってくれ」と言われたんですよ。歌詞の世界観をギター・ソロでも表現したいから、仮でもいいから送ってくれと言われたので、できたのをそのまま送ってできたのを聴いて「なるほどな」と思いました。

「Mardelasにしかできないことを1つのジャンルに」

ーーそういった成長もありつつ、2月11日のライブを軸にしてMardelasは2016年もさらに進化していくんでしょうね。お二人には今後バンドとしてどうなっていきたいか、どんな存在になっていきたいか、もしくはどういう音楽を届けたいかなど、今思い描いている目標はありますか?

蛇石:Mardelasのライブ・バンドとしての魅力をもっとみんなにも知ってほしいと思います。4人組のロック・バンドって、私はすごくカッコいいと思うんですよ。ボーカル、ギター、ベース、ドラムと1つのパートに1人ずついて、4人が生でぶつかり合ってお互いを引き出し合う、その世界をみんなにもっと知ってもらいたいです。音楽性に関しては1つのジャンルに縛られたくないと言ったらありきたりなんですけど、「Mardelasってどんなバンド?」って聞かれたときにジャンルの説明が難しいバンドになりたいですね。メタルとかロックとかポップとかそういうことじゃなくて、MardelasはMardelasなんだよっていう。Mardelasだからできること、Mardelasにしかできないことを1つのジャンルにすることを今は目標にしています。やっぱりこのメンバーに代わりはいないと思っているので、この4人が集まったからこその魅力をライブでも表現したいし、音源でも表現したいなと思っています。もう1つの目標としては、自分が影響を受けてきたアーティストさんみたいに、Mardelasを聴いて楽器を始める若い子がもっと出てきてくれたらうれしいなと。曲をコピーしてもらえたらこんなに幸せなことはないですし、そういうきっかけになれるバンドになりたいなと思ってます。

及川:今はこういうハード・ロックがルーツの音楽って、好きな人以外の耳になかなか届かなかったりするなと常々思っていて。そういう現状を壊せる先駆けになりたいですね。曲のバリエーションにも自信があるしアレンジも自信があるので、このシーンだけに従属するんじゃなくて、自分がマシンガンズで受けた衝撃みたいなものをまだ関心のない子たちの耳にも届けて、ハード・ロックやヘヴィ・メタルへのきっかけになるような存在に近付けたらなと思ってます。やっぱりこういう古き良き時代の音楽は廃れちゃいけないと思っているし、そんな自分の思いもこのバンドをきっかけに広めていきたいなと。なので気合いを入れて積極的にライブをやって、若い子たちだけじゃなくいろんな人たちに向けてカッコいいものを表現していきたいなと思ってます。

(取材・文=西廣智一)

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Mardelas『Snake to Revive』

■リリース情報
『Snake to Revive』
発売:2016年2月11日(木・祝)
価格:¥1,389(税抜)
ライブ会場販売ニュー・シングル
東京キネマ倶楽部にて先行発売
〈収録曲〉
01. Nostphilia
02. MAZE
03. 霖 -Rin-
04. Nostphilia [Instrumental version]
05. MAZE [Instrumental version]
06. 霖 -Rin- [Instrumental version]

『千羽鶴 -Thousand Cranes-』
発売:2015年12月9日(水)
【デラックス盤BD付き】¥2,500(税抜)
(CD):
1. 千羽鶴 -Thousand Cranes-
2. 4 Dice
3. Sword of AvengerⅡ
4. 千羽鶴 -Thousand Cranes- [Instrumental version]
5. 4 Dice [Instrumental version]
6. Sword of AvengerⅡ[Instrumental version]
(Blu-ray):
1. 千羽鶴 -Thousand Cranes- [Music Video]
2. Eclipse [Music Video]
3. Behind The Scenes

・デラックス盤[MAXI+Blu-ray]
・初回プレス分のみ:スリーブ・ケース仕様予定

【通常盤】¥1,300(税抜)
1. 千羽鶴 -Thousand Cranes-
2. 4 Dice
3. Sword of AvengerⅡ

■千羽鶴 -Thousand Cranes- (short version)
https://www.youtube.com/watch?v=9CrSuK1p-mI

■Mardelas official
http://mardelas.com/

■official Twitter
@Mardelas_info

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