長渕剛、ドキュメンタリー上映会で涙流すファンと“絆の確認”「あの日に見た太陽を一生忘れない」
その後、長渕は「とにかくみんなとの距離が遠かった、みんなも探り探りだったと思ったから、まずはみんなとひとつになりたいって思った」とライブの壮大なスケール感について振り返り「ひとつになりたいという思いで、ライブの1部から3時間近く飛ばして、マックスにいってしまったんだよ。2部以降は、気力とみんなの声援で立ててたって感じだった。その後はほとんど放心状態。達成感とかそういうことじゃなかった」と生命の危機にさらされたことを明かした。また、「“俺はみんなと一緒になったのか?”“確かに太陽は上ったけど、みんなは無事に帰れたのか?”“本当に心の中に宝物の太陽を一緒に引きずり出せたっていう思いをみんなは心の中に持ち帰って、それで、それぞれの人生の中でそのことが(みんなの)太陽になるんだろうか?”そんなことを考えながら生まれて初めて失神してしまいました」と、そんな状態でもファンとの絆を確認していたことを話す長渕の姿に、熱い思いがこみ上げたのか涙を流すファンの姿も。
そして長渕は、ライブ時に抱いていた心境について「ただ恐怖はなかったね。みんな一緒に1週間前から2600人のスタッフがひとつの心でみんなを待ってて、作り上げた。これで太陽がでなかったら、みんなの気持ちも前に進めないとものすごい圧力を感じながら、普段のコンサートよりも余裕がなかったからね」と語り、続けて「本当にひとつになれたのは、3部の『絆 -KIZUNA-』のあとくらいからだね。車でセンターステージにいって、みんなの近くに行ったとき。自分のありたっけ以上の力をだして、みんなの胸をかりて、コンサートができたって想いと、太陽を一緒につかめたってことで、スーッと気を失ったね」と自身が倒れるまでの流れを説明し、会場のファンとともに「あの日に見た太陽を一生忘れない」ことを誓いあった。
イベントの最後には、長渕が「生涯、この時代に生きている以上、みんなとクリエイトして、表現者としていろんな作品を書き続けて、みんなと一喜一憂して、幸せを感じて生きていきたいと思います」と今後について語り、ステージを後にした。
なお、リアルサウンドでは、長渕が同作について大いに語ったインタビュー【長渕剛が語り尽くす富士山麓ライブ、そして表現者としての今後「世の中に勇気としあわせの爆弾を落としていく」】を掲載中だ。
(文=リアルサウンド編集部/写真=辻徹也)
■リリース情報
『富士山麓 ALL NIGHT LIVE 2015』
発売:2016年2月3日(水)
【Blu-ray(5枚組)】 ¥20,000(税抜)
【DVD(5枚組)】 ¥18,000(税抜)
(全43曲収録+スペシャル・ドキュメンタリー、
「在りし日のレオ」特典映像収録)
解説:湯川れい子、栗原康
Disc1/1部 2時間24分
Disc2/2部 1時間24分
Disc3/3部 1時間11分
Disc4/4部 1時間44分
特典映像「在りし日のレオ」11分27秒
Disc5/ドキュメント 1時間33分
【CD】 ¥5,000(税抜)
ブックレットには杉田俊介氏による2万字におよぶライヴ体験記収録(月刊文芸誌「すばる」より)
DVDは8.22「富士の国」スペシャルライヴ 収録
※映像商品(Blu-ray&DVD)に収録されるスペシャル・ドキュメンタリーとは別内容
■オフィシャルHP
http://www.nagabuchi.or.jp/