嵐・大野智のアートはどう魅力的なのか? 7年半ぶりの個展の楽しみ方を考える

 嵐の大野智が、7年半ぶり2度目となる個展『FREESTYLEⅡ』を、7月24日~8月23日にかけて東京・表参道にて開催することが決定し、話題を呼んでいる。同個展では、フィギュア15点、絵画15点の計30点が展示される予定で、作品には初挑戦となる油絵もあるという。また、都内での開催に先がけ、7月9日から29日にかけては中国の上海で、前回日本で開催した際の作品を展示するほか、来年2016年の3月3日から4月3日にかけては、大阪でも『FREESTYLEⅡ』を開催。7月24日には作品集『FREESTYLEⅡ』が発売することも決定している。

 7年前に開催された初個展は、約半年かけて全国6カ所で展示され、累計10万人を動員。累計25万部のロングセラーになった作品集『FREESTYLE』は、再び個展が開かれるとのことで、改めて需要が高まっているという。2012〜2013年に放送された『24時間テレビ』(日本テレビ系)では、現代美術家の奈良美智や前衛芸術家の草間彌生とコラボレーションを果たし、「チャリTシャツ」のデザインを手がけるなど、大物芸術家とも交流してきた大野だが、その作品の魅力とはどんなところにあるのか。

 ジャニーズに詳しいライターの田幸和歌子氏は、大野のアートについて次のように語る。

「大野さんは個展をやる以前から、バラエティ番組などで似顔絵を披露するなどしており、その絵心は広く知られていました。独特のタッチとセンスで描かれた作品群は、たしかにユニークで面白いと思います。しかし、個展に長蛇の列ができたり、過去の作品集が高騰したりしているのは、ファンが多いから納得がいくものの、テレビ番組などで大野くんの作品を必要以上に高尚なものとして演出しているのには、いささか違和感を覚えます。大野くんの作品はあまり難しく考えて鑑賞するようなハイアートではなく、あくまでもバラエティで披露していた似顔絵の延長線上にあるもので、もっとカジュアルに楽しめるものだと思います。公式サイトにて、大野さん自身が『前回より“今の自分”が表れていると思っています。あれから7年経って、大野智がどんな風に変わったのか?』と言っているように、彼の人柄なども含めて、気軽に親しむのが良いのではないでしょうか」

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